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インタビュー

日本で得た知見を世界へ、5Gでもけん引役を狙うエリクソン・ジャパン 社長 Mikael Eriksson氏、野崎哲氏(4/4 ページ)

3Gや4G(LTE)など、常に最先端の通信技術を導入してきた日本。2020年の東京五輪で5Gの一部商用化も期待されている。エリクソン・ジャパン社長のMikael Eriksson氏と野崎哲氏は、通信業界における日本市場の重要性を指摘し、日本で得られる知見を世界に生かしていきたいと強調する。

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日本における通信機器メーカーの“勢力図”は

EETJ 現在、欧州の通信インフラ市場では中国のHuaweiが勢いを伸ばしていますが、日本においては、このような勢力図の変化はありますか。

エリクソン氏 最先端の技術があり、品質とユーザー体験を重視する日本のような市場に参入したいプレイヤーは多いと思います。われわれとしては健全な競争はよいことだと考えています。

野崎氏 それぞれの国で、それぞれ違った競争はあると思います。日本にも通信機器の地場メーカーがあり、“そこに求められる理由”があると感じています。エリクソン・ジャパンも、日本の顧客に求められる理由を提供し続ける必要がありますので、競争というよりは、日本でこれからも必要とされるためには何をすべきなのかについて、より意識しています。

EETJ では、エリクソン・ジャパンが求められている理由とは何でしょうか。

野崎氏 日本では、ここ5年ほどで通信業界のエコシステムが大きく変わってきています。つい5〜6年前までは、通信事業者が、自分たちでネットワークの仕様を決め、設計もして、それに合わせて移動機(携帯電話機)も作っていました*)。それがスマートフォンの登場によって、その“生体系”が一気に崩れたのです。中でも重要なポイントが、グローバルで人気のある移動機が主流になっていることです。

*)NTTドコモの「iモード」、KDDIの「EZweb」などがその一例。

 つまり、(世界で販売されている)端末を使った場合に最良のユーザー体験を提供できるネットワークが必要です。世界的に売れ行きのよい移動機には、発売する半年ほど前からEricssonのネットワークを使って試験を行っている機種も多く、こうした移動機は、発売されたら、Ericssonのネットワークで最も高い性能が出るようになっています。エリクソン・ジャパンが日本で求められている理由は、この点だと考えています。Ericssonは移動機を取り扱っていませんから、あらゆる携帯電話機メーカー、チップセットメーカー、OSメーカーと、中立的な立場でビジネスができるのも強みです。

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