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光ネットワークで2.15ペタビットの伝送を達成:22コアファイバと高精度光コム光源で(2/2 ページ)
情報通信研究機構(NICT)は、住友電工及びRAMと共同で、光ファイバの伝送容量が最大2.15ペタビット/秒と、従来の約2倍となる光信号の送受信実験に成功した。同種コア型マルチコアファイバと高精度光コム光源を用いた。
31km伝送することに成功
今回の伝送実験では、光コム光源で一括生成した399波長の光を、接続された22本の既存のシングルコアシングルモードファイバに送り、その後に今回開発した22コアファイバと結合し、トータルで2.15ペタビット/秒の光信号を31km伝送することに成功した。伝送後の符号誤り率(BER)は、2.7×10-2以下であり、十分な伝送品質が得られることが分かった。
今回、大容量伝送に向けて高精度光コム光源の有用性を実証したことで、「将来の大規模デジタルコヒーレント光ネットワーク実現に向けてその可能性がひらけた」とNICTではみている。
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