IoTを原動力に復活狙う日本半導体産業――SEMICON Japan2015:SEMICON Japan主催者に聞く(4/4 ページ)
マイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan2015」が、2015年12月16〜18日の3日間、東京ビッグサイトで開催される。IoT向け半導体需要の拡大で注目を集めているのが200mmウェハーファブの有効活用である。日本半導体産業の復活に期待がかかる。
注目テーマがめじろ押し
EETJ フォーラム/セミナーではどのような企画を予定していますか
中村氏 基調講演に相当する「Super THEATER」では、3日間で9つのテーマについて、世界企業のトップエグゼクティブや技術エキスパートが講演する。注目テーマがめじろ押しだが、その1つは米国大使館が協賛する「ITフォーラム」である。マイクロソフト、グーグル、アマゾン、クアルコムらのトップエグゼクティブが、それぞれの視点から「IoT、クラウド、ビッグデータがもたらすビジネスの未来」について語る。
EETJ 若手エンジニア/学生の集客や育成にも注力されています。
中村氏 日本のエレクトロニクス/半導体業界は、必ずしも元気だとは言い切れない。そのためか企業で働く若手技術者は、展示会などに足を運ぶ機会が減っている。展示会開催に当たって、私自身も主な工場の管理者を訪問し、会場で特典が受けられる「WELCOME CARD」を渡して、若手エンジニアが展示会を見学できるよう働きかけている。このカードを持参すると、人気セミナーの優先枠に申し込むことが可能だ。期間中に毎日開講されている半導体製造工程基礎講座も受講できるなど、さまざまな特典を用意している。
また、学生を対象にした企画「SEMICON未来College」も行う。出展各社による技術の紹介や、知能ロボット研究の第一人者である大阪大学の石黒浩教授による講演などを予定している。「The高専」というエリアも設けた。今回は8校が参加を予定している。実験室レベルの手作りロボットなど、それぞれの研究成果を披露してもらう場を提供する。これらの活動を通じて、未来の技術者育成をサポートしていきたい。
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