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葉のように薄いマイコンはIoTの可能性を広げるか:フリースケールのKinetisシリーズ
フリースケール・セミコンダクタは、120MHzコアや多様なメモリ、インタフェースなどを、厚さ0.34mmの単一パッケージに統合した葉のように薄いマイコン「Kinetis K22」を発表した。
厚さ0.34mmの単一パッケージに
フリースケール・セミコンダクタ(以下、フリースケール)は2015年12月、120MHzコアや多様なメモリ、インタフェースなどを、厚さ0.34mmの単一パッケージに統合したマイコン「Kinetis K22」を発表した。クレジットカードやウェアラブル端末、民生用電子機器などのセキュリティと小型化が求められる用途に適しているという。
IoT(モノのインターネット)時代には、常にサイズ、処理性能、セキュリティ、バッテリ寿命の改善が求められる。「最近は、いかにマイコンの厚みを抑えるかが、克服すべき大きな障壁として認識されている」(フリースケール)と語る。デバイスのZ軸を大幅に削減する同社のパッケージ技術は、IoTが求めるさまざまなニーズを満たすという。
フリースケールは、マイコンが小型化かつ薄くなることによって、魅力的な可能性が広がるとしている。例えば、伸縮性のある電子パッチにKinetis K22を組み込み、皮膚に貼ることで、糖尿病患者の血糖値をモニタリングできることを挙げた。
Kinetis K22は既に出荷を開始。フリースケールは今後、Kinetis K22に用いたパッケージ技術を他のマイコンにも導入し、さまざまな製品を発表するとしている。
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