ニュース
300mmウエハー対応のバンプ形成技術「IMS」:日本IBMなど3社が開発
JSRと日本アイ・ビー・エム、千住金属工業の3社は2015年12月9日、半導体の高密度実装を可能にするはんだバンプの形成技術「IMS」を発表した。同技術は、2015年12月16〜18日に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON JAPAN 2015」で展示される予定である。
JSRと日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)、千住金属工業の3社は2015年12月9日、半導体の高密度実装を可能にするはんだバンプの形成技術を発表した。
同技術は、300mmウエハー向けに開発された溶融はんだインジェクション法(IMS:Injection Molded Solder)という。IMSは、ウエハー上にレジストで形成したマスクの開口部に溶融はんだを直接注入し、埋め込むことによりはんだバンプを形成する方式。日本IBMが開発を行っている。マスク開口部分のサイズに応じて微細なはんだバンプを高信頼性で低コスト、環境に優しいプロセスを形成できるとしている。
従来は、200mmウエハー向け試作装置で展開されていたが、300mmウエハーでの実用化が求められていた。今回、溶融はんだを直接埋め込む高温プロセスに耐えるレジスト材料をJSR、溶融した材料を300mmウエハーに埋め込むときの細かい圧力/温度制御を実現できる装置を千住金属工業が開発したことで実現したという。
なお、300mmウエハー対応のIMS装置とレジスト材料は、2015年12月16〜18日に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON JAPAN 2015」で展示される予定である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTを原動力に復活狙う日本半導体産業――SEMICON Japan2015
マイクロエレクトロニクス製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan2015」が、2015年12月16〜18日の3日間、東京ビッグサイトで開催される。IoT向け半導体需要の拡大で注目を集めているのが200mmウェハーファブの有効活用である。日本半導体産業の復活に期待がかかる。 - IoTによる200mmファブの復活――SEMIが語る
SEMIジャパンは2015年11月26日、SEMIジャパン代表の中村修氏による、半導体関連の市場動向や展示会「SEMICON Japan 2015」に関する説明を行う記者発表会を東京都内で開催した。 - 2015年第3四半期のウエハー出荷面積、4.1%減へ
SEMIは、2015年第3四半期(7〜9月)の世界シリコンウエハー出荷面積が、2015年第2四半期(4〜6月)から4.1%減少し、25億9100万平方インチになったと発表した。 - IoT市場を支える4〜8インチ対応のFEB測長装置
日立ハイテクノロジーズは2015年11月、4〜8インチウエハーサイズに対応した高分解能FEB(Field Emission Beam)測長装置「CS4800」を開発したと発表した。CS4800は、2015年12月16〜18日に東京ビッグサイトで開催される「SEMICON JAPAN 2015」で展示される予定だ。