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TDK、ミクロナスを263億円で買収:磁気センサー事業の拡大を狙う
TDKが、ホール素子センサーを手掛けるスイスMicronas Semiconductor(ミクロナス)を買収すると発表した。買収総額は、2億1400万スイスフラン(約263億円)になる予定。
TDKは2015年12月17日、ホール素子センサーを手掛けるスイスMicronas Semiconductor(以下、ミクロナス)を買収すると発表した。Micronasの全発行株式を、1株当たり7.50スイスフランで現金公開買い付けするもの(TOB)で、買収総額は2億1400万スイスフラン(約263億円)になる見込みだ。7.50スイスフランという価格は、2015年12月16日の取引の終値に対して63%のプレミアムを上乗せしたものになる。公開買付期間は2016年1月12日ごろ〜2月10日ごろになる予定で、取引は同年3月上旬に完了するとしている。
ミクロナスは、ホール素子センサーを自動車のシャシーやパワートレインなど向けに、30年以上提供してきた。今回、ミクロナスの製品ラインアップを加えることで、TDKはセンサー事業のさらなる拡大を狙う。TDKは、HDD用磁気ヘッドで培った磁性薄膜技術を生かした磁気センサーを、戦略製品の1つとしている。磁気センサーは、同社が重点を置く自動車、産業機器/エネルギー、ICT(情報通信技術)の市場でも需要が高まっているという。
ミクロナスの従業員はグループ全体で900人。今回の買収についてミクロナスの取締役会は全会一致で賛同しているが、同社の取締役らは、決済と引き継ぎを条件に辞表を提出する予定だという。
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