ADIとMaximが合併交渉か ――米メディアが報道:再編の大波、アナログ半導体業界にも!?
米Analog Devices(アナログ・デバイセズ/以下、ADI)と米Maxim Integrated(マキシム/以下、Maxim)が合併に向けた交渉を行っていると、米Bloombergが2015年10月15日(米国時間)に伝えた。
リードするTIの対抗軸が誕生か
米Analog Devices(アナログ・デバイセズ/以下、ADI)と米Maxim Integrated(マキシム/以下、Maxim)が合併に向けた交渉を行っていると、米Bloombergが2015年10月15日(米国時間)、伝えた。匿名の関係者の談話を元にした情報で、合併に至らない可能性も指摘しており、合併が成立するかどうかは不透明だ。
ADI、Maximともに、アナログ半導体の大手メーカー。ADIの売上高は、2014年10月期実績で29億米ドル。Maximの売上高は、2015年9月期実績で23億米ドル。
ADIはアナログ半導体の中でも、データコンバータやアンプなどアナログ信号処理用ICやRF ICなどに強みを持つ。Maximは、高集積型電源ICやバッテリーチャージャー、USBなどインタフェース関連ICなどを得意とする。両社ともに、2000年代までは、PCやデジタル家電といった民生機器分野での多くの売上高を誇ったが、昨今の民生機器需要の低迷を受け、産業機器や自動車向けビジネスへの注力度を増している。
現状、TIとの売り上げ差は2倍以上の開き
アナログ半導体市場は、ロジックやメモリ半導体市場と比べて寡占が進んでおらず、多くのメーカーでシェアを分け合っている。だが、2011年にNational Semicondoctorを買収するなどしたTexas Instruments(テキサス・インスツルメンツ/以下、TI)が売り上げ規模を拡大。TIの2014年12月期におけるアナログ半導体事業売上高は81億ドルと、ADIやMaximなどの競合を大きく引き離している。
ADIとMaximの両社が合併すれば、信号系、電源系を問わずアナログ半導体を総合的に扱う売り上げ規模50億米ドルを超えるアナログ半導体メーカーとなり、TIの対抗軸が生まれることになる。
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