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大型プロジェクタ向け4K DLPチップ:CES 2016でデモ展示
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、ホームシアターや業務用/教育用などの大きなプロジェクションディスプレイ向けに、0.67インチ4K UHDチップセットを開発したと発表した。
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は2016年1月7日、ホームシアターや業務用/教育用などの大きなプロジェクションディスプレイ向けに、0.67インチ4K UHDチップセットを開発したと発表した。デジタルシネマを上映する世界の映画館に8割以上の採用実績を持つDLP(Digital Light Processing) Cinemaテクノロジーがベース。4K UHDプロジェクションディスプレイ製品を、より幅広い用途に拡張できるという。
1秒間に9000回以上のスイッチング動作
同製品は、TIが開発したMEMSデバイス「DMD(Digital Micromirror Device)」によって、個々のミラーは1秒間に9000回以上のスイッチング動作が可能である。毎フレームに2個の分離したピクセルをスクリーン上に投影し、4K UHDのフル解像度を提供する。
また、先進のイメージプロセッシング機能を内蔵したチップを採用。400万枚の微小ミラーで、スクリーン上に800万ピクセルの投射が可能だ。ランプやLED、レーザーなど複数の光源でも使用可能であり、多様なアプリケーションに対応できるとしている。
同製品は、2016年春に供給予定。米国ラスベガスで開催された世界最大規模の国際家電ショー「2016 International CES」(2016年1月6〜9日)で、デモが実施された。
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