Z軸を電動制御、測定顕微鏡の作業性を向上:AF機能などで測定作業者の個人誤差を軽減
ミツトヨは、「第33回 エレクトロテスト・ジャパン」で、オートフォーカス機能によりピント調整を自動で行えるZ軸モータードライブ測定顕微鏡「MFシリーズ/MF-Uシリーズ」などをデモ展示した。
ミツトヨは、「第33回 エレクトロテスト・ジャパン」(2016年1月13〜15日、東京ビッグサイト)において、オートフォーカス機能によりピント調整を自動で行えるZ軸モータードライブ測定顕微鏡「MFシリーズ/MF-Uシリーズ」などのデモ展示を行った。
測定顕微鏡は、観察機能と測定機能を併せ持つ顕微鏡である。半導体デバイスや電子電気部品、精密自動車部品などの加工パターンや表面についた傷、欠陥などを鮮明に観察/測定することができるという。
Z軸モータードライブ対応モデルは、標準機で定評のあるX軸とY軸のステージ操作性はそのままにし、Z軸は作業者の手元にあるコントローラで上下運動を制御することができる。このため、測定作業の効率を大幅に改善することが可能となる。オプションの画像ユニットと組み合わせて用いれば、約1秒という高速で自動的にピント調整を行うことができる。
「X、Y寸法を測定する時はピント合わせが重要だ。これを自動化することで測定作業者の負荷を軽減することが可能となる」(説明員)と話す。作業者の熟練度による測定誤差を少なくできるというメリットもある。
二次元カラー画像測定機「クイックイメージシリーズ」の新モデルも展示した。従来モデルに比べてワンクリック測定機能などを追加している。32×24mmの視野内に被測定物(ワーク)を置けば、事前に登録したワークをパターンサーチ機能で検出し、位置と角度を自動認識して測定を行う。これによって、座標系の設定などを事前に行う必要がなくなる。焦点深度範囲も最大22mmと深く、ピント合わせが容易である。
ディスプレイには操作ガイダンスも表示される。このため、初心者でも操作手順に沿って測定作業を行えば、比較的容易に行うことができる。「ノギス感覚で測定機を使用することができ、高精度に安定した測定が可能」(説明員)である。
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