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IoT機器がモジュール型計測器を後押し計測/テストシステムへのアプローチが変わる(2/2 ページ)

National Instruments(NI)は、ソフトウェアで定義するモジュール型計測器市場をリードするメーカーだ。同社は、IoT(モノのインターネット)機器の台頭により、計測/テストシステムへのニーズに変化が起きていると語る。

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モジュール型計測器の需要が高まる

EETJ では、モジュール型計測器の“第一人者”ともいえるNIとして、ハコ型計測器をどのように見ているのでしょうか。“共存”していきたいのか、それともいずれはモジュール計測器がメジャーになっていくとお考えですか。

Starkloff氏 われわれの戦略のスタート地点は、いつも“共存”にある。ただ、IoT機器が台頭していることで、計測器を使ったテストに対するアプローチが変わってきているように感じている。これまでのテストシステムは、計測器が主体だった。評価/テストの対象となるデバイスがあって、オシロスコープやDMM(デジタルマルチメーター)など必要な計測器を用意していく。だがこうした計測システムだと、(例えば無線機能が追加されるといったように)デバイスが進化した場合は、計測器を買い足さなくてはならない。これは、計測システムとしては拡張性に優れているとはいえない。

 これが今は、デバイスを主体として計測システムを考えるアプローチに変わりつつある。無線機能、充電機能、同期機能など、多くの機能が追加されていくデバイスをテストするには、(計測や解析を)ソフトウェアで定義できるモジュール型計測器が最適だ。デバイスの進化に合わせて計測器にソフトウェアを足していくだけで済むからだ。

 開発されているデバイスの種類が変わってきていることで、このように計測器に求める要素が変化している。つまり、IoTのようなトレンドによって、モジュール型計測器に移行しつつあると感じている。

 もう1つ、重要な傾向がある。開発期間を短縮するために、初期の開発段階から量産までカバーできるような計測器を必要とする顧客が増えているということだ。モジュール型計測器はこうしたニーズによくマッチしているので、最終的にはハコ型計測器に取って代わる時代が来る可能性はある。

NIの計測システム
筐体+モジュールで、計測のニーズに合ったシステムを構築する(クリックで拡大) 出典:日本ナショナルインスツルメンツ

EETJ 今後、より力を入れていきたい国や地域はありますか。

Starkloff氏 やはりアジアには重点を置いている。ただ、例えば設計は米国や日本、欧州で行い、製造はアジアで行う、といったように開発拠点と製造拠点を異なる国に置く顧客企業も多い。そうした顧客は開発と製造、両方の拠点で共通の計測/テストプラットフォームを必要としている。そのため当社も、販売やサポートの点において各国のスタッフ間の連携をより強化して、顧客が“どこででも設計して、どこででも量産できる”ように、顧客のニーズに対応していく。

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