女性エンジニアたちからのアドバイス:役立つスキル、仕事と家庭の両立は?(3/3 ページ)
TE Connectivityの年次イベント「65th Engineers Week」では、女性エンジニアたちによるパネルディスカッションが行われ、仕事と家庭を両立するコツや、女性エンジニアとしてのアドバイスなどが披露された。
エンジニア業界でダイバーシティ&インクルージョンを育てるには
司会者 TEの、特にエンジニアリング部門では、どのようにダイバーシティ&インクルージョンの環境を育てているのか?
Shaddock氏 プロセスとプラクティス(実践)を融合させている。これは、ダイバーシティやインクルージョンについて話すことから始まる。求人活動では、さまざまな候補者を求めるようにしている。
司会者 大学で身に着けたスキルのうち、実社会で最も役立つのはどれだと思うか。
Shahab氏 ポジティブな姿勢だ。私は目標に対してはこだわり続けたが、方法に関しては柔軟だった。代替案を見つけられるようになるには、クリエイティブかつイノベーティブであることが需要だ。リスクを負うのを恐れずに、新しいことに挑戦してほしい。
Shaddock氏 大学で学べるもう1つのスキルは、チームで問題を解決する時にどのようにサポートするかということだ。チームの中で思考や問題解決を促す方法を学ぶことは、大学で身に着けられる最も重要なことの1つだといえる。
司会者 “根気強さ”というのは、エンジニアとしての成功にどのくらいかかわっていると思うか。
Frechmann氏 実験室で働く化学者として研究開発や調査を行う時は、何度も何度も挑戦することが必要になるが、それを苦痛に思ったことはない。いつも何か新しい発見があるからだ。
Shaddock氏 新興企業で働いていると、“夜明け前が最も暗い”という言葉が本当だと感じる。エンジニアリングや技術的な点で問題を抱えている時にはそう考えればいい。
Freckmann氏 成熟しきった分野で、特に新しい理論を適用する必要がない場合は「とにかくやってみよう」というモードに切り替えて仕事をしてきた。考えすぎないこと。大切なのは、行動することだ。
過去の自分へのアドバイス
司会者 若かりしころの自分にアドバイスをするとしたら?
Shaddock氏 快適な環境から飛び出すことを恐れないこと、と伝えたい。私のキャリアの中で何か起きた時は、自分の能力以上のことを任された時だった。
Shahab氏 型にはまる必要はない。エンジニアは、物事の解決法を学べるキャリアの1つであって、もしもやりたいことがあるのなら、文字通り何でもできる。
Freckmann氏 遠慮せずに、助けや教えを請うようにと、アドバイスしたい。私は、そうやって物事を学んできた。
【翻訳:青山麻由子、滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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