今こそ問いたい――そのダイエット、本当に必要ですか:世界を「数字」で回してみよう ダイエット(28)(6/10 ページ)
ダイエットシリーズも、いよいよ最終回です。今回は、私が、150日にわたりダイエットを行った結果として得たメリットとデメリットを紹介します。結局のところ、私たちは「ダイエットに失敗する」という運命から逃れられないのかもしれません。それでも、ダイエットに関する情報は日々氾濫し、その市場が縮小することはないように思われます。だからこそ、こう問いかけたいのです。「そのダイエットは、本当に必要ですか?」と――。
とにかく「記録」する
次は「ノート」の話です。
ノートには、体重のグラフと、前日に何を食べたかのメモ(簡単なもの)記載しておけば良いでしょう。特別な日だけ(前日に飲み会、ラーメンを食べた、など)記録しておくだけでも構いません。
私の場合は、私の体重を、電子メールで毎日一方的に家族(強制的に監査役に仕立てて)に通知し、自分のノートの代わりにしています。最初、家族は迷惑がっていましたが、今は諦めているようです。
毎日、このグラフをつけていけば、「一週間に一日だけならば、バカ食いしても大丈夫」とか、「水を飲んだだけで太る」とか、そんな世迷い言(よまいごと)など成立しないことがよく分かるはずです。
私は、『食べる時間や、食べる順番に100%意味がない』 ―― とは言いません。
しかし、「食事の量を減らす」「低カロリーの食事にする」というダイエットの前では、その程度の小手技が、ほとんど無力であることを、あなたの「体重計」と「ノート」は冷静に告げることでしょう。
それともう一つ。
体重計以外に、あなたのダイエットが、正常に働いているかどうかを簡単に判別する方法があります。
「今、苦痛を感じているのであれば、このダイエットは正しく働いている」
ダイエットするということは、今のあなたの体を、別のあなたの体に改造するということです。
そして、それは、あなたの体にとっては「生命の危機」と感じさせる非常事態であり、それを妨害するべく、あらゆる「苦痛」でもって、あなたに警告し、邪魔してくるはずです。
逆に言えば、「苦痛」を感じられないのであれば、そのダイエットはあなたの期待通りには働いていないのです*)。
*)1つだけ例外があって、減量が順調なのに、全く苦痛を感じられない(むしろ快楽を感じるような)場合は、脳が壊れ始めているので、急いで病院に駆け込んでください)。
私が到達したダイエットパラダイムを、もう一度申し上げます。
「今、痩せているなら、このダイエットは正しい」
「今、苦痛を感じているのであれば、このダイエットは正しく働いている」
です。
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