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広域無線と狭域無線システムを融合、NICTが成功災害時などに現場周辺の情報を自動伝送(2/2 ページ)

情報通信研究機構(NICT)ワイヤレスネットワーク研究所は、広域無線ネットワーク「WRAN(Wireless Regional Area Network)」と、「Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)」による狭域無線システムを融合した実証実験に成功した。災害時などに現場周辺の映像などを自動伝送することが可能となる。

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災害発生時に被害状況を自動伝送

 システムの応用例として、災害時の情報収集システムなどを挙げた。がけ崩れや地震などが発生した場合に、現地に設置されたセンサーデータや監視カメラで収集した被害状況などを自動的に伝送することで、遠隔地から現場の状況をリアルタイムに把握することが可能となる。

 さらに、広域無線システムの装置4台を使い、2つの伝送区間で同一チャンネル(帯域は4.6MHz)を用いた中継伝送の実験では、総距離が30km以上離れた2地点間において、上り/下り回線とも2.9Mビット/秒のブロードバンド無線伝送に成功した。新たな周波数帯を用いなくても、中継機能を活用すればより長距離の伝送が可能になることを確認した。


広域無線ネットワークと狭域無線システムを融合したシステムの応用例 出典:NICT

 今後は、開発した無線装置について、利用可能な周波数帯情報を有するデータベースに接続する機能や、周波数チャンネルを複数まとめて利用するチャンネルアグリゲーション機能の追加、対応周波数帯の拡張などを行っていく予定である。

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