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2種類の永久スピンらせん状態間を電気的に制御次世代の省電力・高速演算スピンデバイス実現へ(2/2 ページ)

東北大学大学院工学研究科の吉住孝平氏らの研究グループは、スピン演算素子に必要な「永久スピンらせん状態」と「逆永久スピンらせん状態」間の電界制御に成功した。相補型電界効果スピントランジスターやスピン量子情報など、電子スピンを用いた次世代デバイスの実現に寄与する技術とみられている。

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スピン演算素子実現が可能に

 理論解析から、この2つのゲート電圧では「永久スピンらせん状態」と「逆永久スピンらせん状態」が実現されていることを確認した。


相補型電界効果スピントランジスターの模式図 (クリックで拡大) 出典:東北大学大学院工学研究科

 スピン緩和の抑制された「永久スピンらせん状態」と「逆永久スピンらせん状態」間を電界操作した実験結果は「世界でも初めて」と研究チームは主張する。このスピン緩和が抑制された2つのスピン状態を電界制御することにより、「相補型電界効果スピントランジスターや電界操作によるスピン演算素子を実現することが可能になる」と研究チームではみている。

 なお、今回の研究成果は米国科学誌「Applied Physics Letters」で、2016年3月28日にオンライン公開された。

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