ニュース
TI、車載向けの豊富な製品群と参照設計を提供:現行体制でも十分に戦える!(2/2 ページ)
TIは、幅広い製品ポートフォリオや半導体プロセス/パッケージの技術革新などにより、車載半導体事業の拡大を図る。
新製品1「レゾルバデジタルコンバーター」
車載向け半導体の新製品も継続して投入している。その1つがレゾルバデジタルコンバーター「PGA411-Q1」である。レゾルバセンサーのコイルの励磁とモーターの回転軸角度や速度の計算を同時に実行することができる。HEV/EVのトラクションインバーター、電動パワーステアリング、ISG(スターターと発電機兼用モーター)などの用途に向ける。
このICは、励磁アンプや短絡保護機能付き高電圧昇圧型電源の他、複数のプログラマブル故障検出スレッシュホールドやフィルターを集積している。これまで最低10個必要だった外付け部品を削減することができる。この結果、システムの簡素化、開発期間の短縮につながり、原材料費と基板実装面積を従来に比べて半減することも可能だという。機能安全にも対応しており、ASIL-D認証水準の設計をサポートする。
新製品2「ブラシレスDCモーター向けモータードライバIC」
車載用ブラシレスDCモーター向けモータードライバICも新たに2製品を発表した。三相ブラシレスDCゲートドライバIC「DRV8305-Q1」と、大電流ハーフブリッジゲートドライバIC「UCC27211A-Q1」の2製品である。燃費改善などに貢献するアイドリングストップなどの用途に向ける。
車載事業「社内で最も成長している」
Beckemeyer氏は、TIにおける車載半導体事業の売上高目標など、「詳細な数値については開示していない」として明らかにしなかったが、「車載事業は社内で最も成長している領域の1つだ。特にこの2年は急成長を遂げている」と述べた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- TIが600V動作GaN製品、駆動回路を内蔵
日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、動作電圧600V、オン抵抗70mΩのGaN(窒化ガリウム)FET(電界効果トランジスタ)とその駆動回路を、ワンパッケージに統合した出力電流12Aのパワーステージ「LMG3410」を開発、エンジニアリングサンプル(ES)品の出荷を始めた。 - TI、スコットランド工場を閉鎖へ
Texas Instruments(TI)は、スコットランドに保有する製造工場を2019年までに閉鎖すると発表した。米国の200mmウエハー生産工場に移管する予定だ。現時点では、工場閉鎖に伴う人員削減の予定はないとしている。 - ADIとTI、Maxim買収は“見送り”
Analog Devices(ADI)かTexas Instruments(TI)による買収が報じられていたMaxim Integratedだが、ひとまずADI、TIともにMaximの買収は見送るようだ。金額面で折り合いがつかなかったとみられている。 - TI、半導体再編の波に動じず
半導体業界のM&Aが相次ぐ中、Texas Instruments(TI)は、このような流れに乗る必要性はまったくないと話した。