オムロン、7つの環境情報を得られるセンサー発表:ニフティと連携してIoT活用を支援へ
オムロンは2016年7月15日、7つの環境情報を取得できる「環境センサー」の法人向け販売を開始した。クラウドサービスに強みを持つニフティとの連携も発表。IoT(モノのインターネット)を活用したソリューションビジネスの創出を支援するという。
スマホアプリもリリース
オムロンは2016年7月15日、7つの環境情報を取得できる「環境センサー」の法人向け発売を開始した。取得できる情報は、温度と湿度、気圧、音圧、加速度、照度、紫外線の7つ。Bluetooth Low Energy(BLE)によるビーコン通信に対応している。
環境センサーは、設置するだけで7つの環境情報をリアルタイムに収集できる。ビーコン通信で接続したネットワークを介して、クラウドなどに送信する。送信したデータはスマートフォンなどで遠隔管理が可能だ。また、設定した値を超えたときにだけユーザーに通知したり、内蔵メモリで情報の欠損を防止できたりする。
オムロンは、環境センサーの発売に同時に、企業のIoT(モノのインターネット)市場への参入支援を目的に、事業プラットフォームの構築パートナーとしてニフティと連携を発表。オムロンのセンシング技術と、ニフティのクラウドサービスの強みを生かし、IoTを活用したソリューションサービスの創出を支援していくという。
両社は、環境センサーの機能を生かすスマートフォンアプリもリリースした。加速度以外の6つの環境情報の閲覧に加えて、温度と湿度の情報を基に計算された「不快指数」「熱中症指数」の閲覧が可能である。各情報の過去履歴の閲覧も可能だ。
オムロンはリリース上で、「今回、長年培ったMEMSや省電力技術により、環境センサーの開発に成功した。今後も、MEMS技術を駆使することで、IoT市場を拡大させ、より最適なセンサーの創出へとつなぐサイクルを加速させていく」と語る。
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