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アンモニアから高純度水素製造、燃料電池車向け:アンモニア水素ステーション、実用化に近づく(2/2 ページ)
広島大学、昭和電工らの共同研究チームは、アンモニアから燃料電池自動車向け高純度水素を製造する技術の開発に成功した。アンモニアを原料とする燃料電池自動車向け水素ステーションの実用化に大きく近づいた。
1/10スケールのアンモニア除去装置
昭和電工は、1/10スケールのアンモニア除去装置も開発した。アンモニア分解装置で得られたアンモニア分解ガスを、アンモニア除去装置に供給することで、アンモニア残存濃度を0.1ppm以下まで低減できることを確認した。
広島大学先進機能物質研究センターは、加熱再生が容易な上、0.1ppm以下の濃度までアンモニアを除去できる無機系除去材料を発見した。昭和電工製のアンモニア除去装置と組み合わせて用いる。従来の材料は、体積当たりのアンモニア除去量が少なく、可熱再生が困難であったが、今回開発した無機系除去材料を用いることで除去量は3倍に増え、加熱再生も容易となり、再利用することが可能となった。
窒素などの不純物を除去できる水素精製装置
大陽日酸は、窒素などの不純物を除去できる水素精製装置を開発した。アンモニアを除去した水素、窒素の混合ガスには、高濃度の窒素や微量の不純物が含まれている。このガスを毎時2Nm3の流量で水素精製装置に送ると、窒素は1ppm以下まで、その他の不純物もppmレベルからppbオーダーまで同時に一段で除去することができるという。
共同研究チームは今後、アンモニア分解装置やアンモニア除去装置、水素精製装置を連結させ、毎時10Nm3で水素を供給できる実証システムの開発を行う。これによって、アンモニア水素ステーションの早期実用化を目指す考えである。
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