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東陽テクニカと慶応大、イメージングセンターを開設:計5億円相当の最新装置を配備(2/2 ページ)
東陽テクニカは2016年7月20日、慶応義塾大学理工学部中央試験所の産学連携棟内に、微小な領域を観察および分析するための施設「ナノイメージングセンター」を開設した。産学連携を図ることでイメージング技術を強化し、学術と産業の両方に貢献することを目指す。
計5億円相当の装置を設置
ナノイメージングセンターには、東陽テクニカの分析担当者が3人常駐する。既にサービスを開始しているが、サンプル測定の価格などは個別相談となっている。以下に、ナノイメージングセンターに設置している装置のうち、7台を紹介する。今後は、装置の種類や台数を増やしていく方針だ。







東陽テクニカによると、一般的な企業や組織では、1台の新しい装置を導入するまでに稟議や申請、試用などで時間がかかることから、約3年を要するという。同社は「だが、変化が速いこの時代、3年間も装置導入を待っていたら後れを取ってしまう」と述べ、すぐに来て、イメージングツールをすぐに使える場所としてナノイメージングセンターを提供したいと強調した。
東陽テクニカは、「正確に計測する技術を、学生をはじめユーザーに啓蒙していくことも、当社の役割だと考えている」と続けた。
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