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ソニー製チップの採用でFD-SOIへの関心高まる?Huamiのスマートウォッチ(4/4 ページ)

28nm FD-SOIプロセスを採用したソニーのGPSチップが、中国のスマートウォッチに搭載された。FD-SOIプロセスに対する関心が高まる可能性がある。

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もしQualcommがNXP買収したら、FD-SOIは加速するのか

 FD-SOIの普及を促進していくためには、もっと多くの半導体開発エンジニアが、そのメリットを理解する必要がある。

 Boudre氏は、「旧Freescale Semiconductorの多くの技術者たちは、FD-SOI技術開発に携わった経験を持っていた。このため、NXP SemiconductorsがFreescaleを買収したのは、正しい選択だったといえる。現在では、さらに多くのNXPの技術者たちが、FD-SOI関連の知識を深めている」と述べる。

 しかし同氏は、「QualcommがNXPを買収する場合にも、同じように良い連鎖反応が起こるのだろうか」とする問いに対し、「全く分からない」と答えている。

 同氏は、「大規模な合併買収計画の場合、その詳細を知っているのは社内のごく限られた人々だけだ。しかし私は、今回のQualcommによるNXPの買収の知らせを聞いて、夜も眠れないほど驚いた」と述べている。「この案件は半導体業界の今後25年間を形作るものとなるかもしれない。だが、それが吉と出るか凶と出るかは分からない」(同氏)

 もしQualcommがNXPを買収し、そこで旧Freescaleの技術者たちがFD-SOIの利点を主張して開発が続けられるようになれば、FD-SOIの将来にとって大きな一歩となる可能性はある。あるいは夢物語で終わるかもしれない。Boudre氏は「分からない」と繰り返した。

 ただ、同氏は、「より大切なのは技術の価値に焦点を当てることだ。FD-SOIにどれだけの価値があるのか実証してもらいたい」と続けた。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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