ADaC、進化したRTOS活用した車載デモなど展示へ:ET2016 開催直前情報
アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)は、2016年11月16〜18日にパシフィコ横浜で開催される「Embedded Technology 2016(ET 2016)」「IoT Technology 2016」で、「IoT社会に貢献するEmbedded Solution」をテーマに展示する。
30周年を迎えるET展
2016年11月16〜18日の3日間、「Embedded Technology 2016(ET 2016)」「IoT Technology 2016」が、横浜・みなとみらいのパシフィコ横浜で開催される。組み込み技術に特化した専門展のET展は1987年から始まり、2016年で30周年を迎える。
ET 2016/IoT Technology 2016の開催に先立ち、アイティメディアが運営するEE Times Japan、EDN Japan、MONOist組み込みフォーラムでは、ET 2016/IoT Technology 2016の特設ページを設け、注目企業の見どころ情報や新製品リリース、速報、イベントレポートを多数紹介していく→「ET 2016/IoT Technology 2016」。
本記事は、アドバンスド・データ・コントロールズ(ADaC)の出展内容を紹介する。
IoTの品質向上につながるソリューションを
ADaCは、「IoT社会に貢献するEmbedded Solution」をテーマに展示する。近年、IoT時代の到来に伴いセキュリティへの関心が高まる一方で、開発期間の短縮やコストの削減などが要求され、常に適正な品質を確保することが困難になりつつある。
そこで、同社は、車載インフォテインメント(IVI)や先進運転支援システム(ADAS)など、高い安全性と信頼性が求められる自動車分野に向けて、リアルタイムOSを中心とした開発環境をはじめ、形式的手法によるタイミング解析ツール、ハードウェア自動設計ツールなど、IoTの品質向上につながるソリューションを提案するという。
例えば、車載システム向けのハイエンド系SoCにポーティングされたGreen Hills SoftwareのリアルタイムOS「INTEGRITY」上で、LinuxがゲストOSとして安全に動作できる完全仮想化技術を、インフォテインメントのデモとして見ることができる。
INTEGRITYは、情報セキュリティの国際基準である「EAL6+」を取得しているのに加えて、仮想化機能「INTEGRITY Multivisor」ではリアルタイムOS自身がハイパーバイザーとして動作することで、堅牢性とリアルタイム性の両立が可能となっている。
2016年から国内提供が始まったハードウェア自動設計ツール「Accelerate」のデモも展示する。Accelerateは、C言語で記述されたアリプケーションソースコードを解析し、並列処理の抽出と最適化などを行い自動的にHDLのソースコードを出力する。ADaCは、「ハードウェア設計で工数のかかる制御ロジックを自動的に最適化し、複雑で肥大化する制御システムのパフォーマンスを飛躍的に向上できる」と語る。
他にも、映像制作やCG技術を提供するWiseとの共同出資によって設立したバーテックスによる、自動運転用映像サービス「VERTechs」の展示なども行われる予定だ。
ADaCは、同展示会に期待することとして「IoTでさらなる成長が期待されるオートモーティブやインフラ系、ロボティクスなどの分野に対し、成長を支えて行く橋渡しとして、組み込み技術を多くの方々により多角的に紹介できる場となること」を挙げた。
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