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生活者の行動で色や絵柄が変化? DNPが楽しいPOP:E Inkの電子ペーパーを搭載
POPの前の商品を手に取ったり、会員カードなどをPOPにかざしたりすると、色や絵柄が変化する――。大日本印刷(DNP)は2017年3月、この機能を実現する電子ペーパーを開発した。
軽量で曲げることも可能
大日本印刷は、E Inkホールディングスの電子ペーパー「PRISM」を搭載したプロモーション用製品(POP)を2017年4月から販売する。新たにセンサーを取り付けたことで、生活者がPOPの前の商品を手に取ったり、会員カードなどをPOPにかざしたりすると、色や絵柄が変化するインタラクティブ性の高い電子ペーパーとなっている。
PRISMは紙のように見やすく、柔らかな色彩とグラデーション表現が特長という。従来の赤、緑、ダークブルー、黒の4色に加えて、黄、茶、ライトブルーの3色を加えた7色での表現が可能だ。従来の製品と比べて消費電力が5分の1になり、電池駆動ができるため、設置場所の選択肢が広がる。電圧をかけなくても記録が残るメモリ機能も有する。また素材の厚さが0.5mmと薄く、軽量で曲げることも可能になっている。
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DNPが公開している「Prism」の紹介動画
今後は、ICカードに記録されている属性情報に合わせて最適な商品を表示する電子ペーパー搭載POPも開発していく予定。DNPでは流通・小売り、金融、交通分野の企業を中心に電子ペーパー搭載製品を販売する他、東南アジアを中心にグローバル展開し、電子ペーパー事業の拡大を目指す。2020年度に20億円の売り上げを見込むという。
なお今回発表した製品は、2017年3月7〜10日に東京ビッグサイトで開催されている「リテールテックJAPAN 2017」のDNPブースで展示される予定だ。
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