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ニチコン、村田製作所の一部電源事業を取得へ:意向確認書を締結
ニチコンは、村田製作所の電源事業の一部を譲り受けることについて、村田製作所と意向確認書を締結したと発表した。2017年5月末をめどに事業譲渡契約を締結する方針を明らかにしている。
電源に関わる事業の拡大へ
ニチコンは2017年4月5日、村田製作所の電源事業の一部を譲り受けることで、村田製作所と意向確認書を締結したと発表した。2017年5月末をめどに事業譲渡契約を締結する方針。
ニチコンが村田製作所から譲受する事業は、事務機器、産業機器、家電、アミューズメント機器向けAC-DCスイッチング電源の一部と高圧電源に関する事業。プロジェクター、照明向けおよび、Murata Power Solutionsが設計するAC-DCスイッチング電源事業については村田製作所が事業を継続する。
ニチコンは、「コンデンサー、回路、インバーターのコア技術を核に、デジタル家電、情報通信の分野に加え、成長市場である環境、エネルギー、自動車、鉄道、車両、医療などの分野への取り組みを強化している。(今回の事業譲受は)この事業方針に沿ったものであり、顧客基盤の拡大により当社の電源に関わる事業の伸長に資するものと考えいる」とのコメントを発表している。
村田製作所は「パワーモジュール事業においてポートフォリオの見直しをおこない、注力市場に資源を再配分することで、競争優位性を高め事業拡大を目指す。パワーモジュール事業では、DC-DCコンバーターや、主にエネルギー、データコム、サーバ市場向けのAC-DCスイッチング電源などに注力する」としている。
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