ニュース
東芝、16年度は赤字9500億円も17年度は黒字へ:WDの主張には「根拠ない」(2/2 ページ)
東芝は2017年5月15日、2016年度の最終赤字は9500億円になるとする業績見通しを明らかにした。合わせて、2017年度業績見通しも公表し、2016年度から一転、最終黒字を確保する考えを明らかにした。
“メモリなき東芝”の1年目は売上高3.6兆円へ
2017年度業績については、売却などの事業見直しを検討しているメモリ事業、子会社ランディス・ギアの事業を含めた数値として売上高4兆7000億円、営業利益2000億円、最終利益500億円との見通しを公表。2017年度から連結から外れる公算の強いメモリ事業および、ランディス・ギア事業を除いた“新生・東芝”としての2017年度業績見通しについては売上高3兆6500億円、営業利益500億円とし、最終損益も事業売却益などから「黒字になるだろう」(東芝)としている。
事業別では、2016年度通期で20%強、2017年1〜3月の3カ月間では30%という高い営業利益率を達成したメモリ事業が、円高に伴う為替影響を受けるものの好調を維持する見通し。HDD事業についても2016年度からの好調を維持する見通し。
ストレージ&デバイスソリューション以外の、エネルギーシステムソリューション、インフラシステムソリューション、インダストリアルICTソリューションの各事業についても2017年度は営業黒字を見込んでいる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 東芝問題は日本の製造業に共通し得る課題なのか
米国の原子力子会社の巨額損失により債務超過に陥るなど経営危機を迎えている東芝。経営危機に陥った理由を分析していくと、東芝固有の問題だけではなく、他の日系電機メーカーにも起こり得る共通の課題が見えてくるのだった。 - 2017年1〜3月期半導体メーカー売上高ランキング
IC insightsが2017年1〜3月期の半導体メーカー売上高ランキングを発表した。2016年通期のランキングと比べた場合、Infineon Technologiesのトップ10入りの他、SK hynixとMicron Technologyの順位が2つ上がったことが目新しい変化となる。 - 東芝、上場廃止危機もメモリ事業は好調
東芝は2017年4月11日、2017年3月期第3四半期(2016年4〜12月期)決算を発表した。 - スマホ台頭の陰で地位を失った“日の丸半導体”
これから10年先の半導体業界はどうなっているのだろうか――。過去10年に起こった半導体業界の変化を、スマートフォンやテレビといったキラーアプリケーションの解剖を通じて探りながら、次の10年のトレンドを連載で探っていく。第1回は、日本の半導体メーカーが世界市場でどのように地位を失っていったのか、その過程を見ていく。 - Apple、売上高は好調だが懸念材料も
Appleは2017年5月2日(米国時間)、2017年度第2四半期(4月1日を末日とする)の業績を発表した。売上高は増加したが、中国における「iPhone」の出荷数の低迷や、Qualcommとの特許係争などをAppleの懸念材料と指摘する金融アナリストもいる。 - ルネサス 2017年Q1、Intersil買収で売り上げ増
ルネサス エレクトロニクスは、2017年12月期第1四半期(2017年1〜3月)の業績を発表した。2017年2月に買収を完了したIntersilの業績が好調だったこともあり、前年同期比、前四半期比の両方で、増収増益となった。