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モバイル向けDRAM、2017Q2には価格が10%上昇か:季節的な要因で売上高がやや減少
DRAMeXchangeによると、2017年第1四半期におけるモバイル向けDRAMの世界売上高は、前四半期に比べて1.7%減とわずかに低下した。ただし、2017年第2四半期には価格が10%上昇するとみられている。
季節的な要因で売上高がやや減少
DRAMeXchangeが2017年5月24日(台湾時間)に発表したところによると、2017年第1四半期におけるモバイル向けDRAMの世界売上高は、2016年第4四半期に比べて1.7%減少した。ただしDRAMの売上高は例年、第1四半期は前年の第4四半期に比べて低減する傾向にあり、季節的な要因だと考えられる。
DRAMの厳しい供給状況はもう少し続くとDRAMeXchangeはみているが、同社のリサーチディレクターを務めるAvril Wu氏は、2017年後半には需要を満たすべくDRAMの生産量が増加すると予測している。
Wu氏は2017年第2四半期のDRAM市場について、「モバイル向けは一時的な落ち込みが続くが、サーバ向けは引き続き活況になる」とみている。さらに、DRAMの平均価格も10%以上増加すると予測した。
2017年第1四半期、Samsung Electronics、SK Hynixの両社は、前四半期に比べて売上高が低下したが、Micron Technologyは22.3%の増加となった。
【翻訳、編集:EE Times Japan】
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