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「ソフト中心の製品群を拡大へ」 キーサイトCEOハードの技術革新に加えて(2/2 ページ)

キーサイト・テクノロジーは2017年7月12〜13日にかけて、プライベートイベント「Keysight World 2017 東京」を開催中だ。米国本社Keysight Technologies(以下、Keysight)プレジデント兼CEOのRon Nersesian氏は、記者説明会で「従来のハードウェア中心の成長戦略から、ソフトウェア中心の製品群を拡大する成長戦略へと舵を切る」と語った。

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成長戦略を象徴する製品群


Keysight CTO(最高技術責任者)のJay Alexander氏

 Nersesian氏に続き、Keysight CTO(最高技術責任者)のJay Alexander氏が登壇し、上記の成長戦略を象徴する製品を紹介した。

 5G向けには、プロトコルテストを行える「5Gプロトコル研究開発ツールセット」の他、発売されたばかりのPXI Express(PXIe)モジュール型マイクロ波信号発生器「M9383A」、周波数帯域が900Hz〜120GHzのネットワークアナライザ「N5291A」を取り上げた。

 400Gビット/秒のインフラネットワーク向けには、100GHzを超えるサンプリングレートを実現するサンプリングオシロスコープを紹介した。モジュール型の製品で、Keysightのオシロスコープ「DCA-X」に挿入して使用する。


400G ネットワーク向けのサンプリングオシロスコープ。Keysight World 2017 東京でデモを行っていた(クリックで拡大)

バッテリーの自己放電試験が、数週間から数時間に

 Nersesian氏は、車載分野におけるKeysightの戦略について、「コネクテッドカーの開発が進んでいることから、まず無線通信のテストで当社が貢献できると考えている。それに加えて、電気自動車(EV)向けバッテリーのテストや車載ネットワークテストも、当社の製品が役立てる分野だ」と語った。

 バッテリーテストは、Keysightが最も注力している分野の1つだ。Keysight World 2017 東京では、リチウムイオン電池セルの自己放電試験を大幅に短縮するシステムを展示した。主に電源アナライザーとDMM(デジタルマルチメーター)で構成されるシステムで、通常2〜3週間かかる自己放電試験を数時間で行えるという。「巨大な倉庫にバッテリーを幾つも並べ、何週間も放電して試験するのが現在の方法だ。このシステムを使うことで、バッテリーの在庫削減や倉庫の縮小につながると考えている」(キーサイト)


リチウムイオンバッテリーの自己放電試験システム(クリックで拡大)
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