最大120万IOPSのランダム読み取り性能を持つSSD:WD、同社最新のSSDを日本で発売
最大120万IOPSのランダム読み取り性能を発揮するソリッドステートドライブ(SSD)を、2017年8月から国内企業向けに展開するとWesternDigital(ウエスタンデジタル/以下、WD)が発表した。このランダム読み取り性能は従来品の2倍以上という。
四日市工場で生産したNAND型フラッシュメモリを搭載
WesternDigital(ウエスタンデジタル/以下、WD)は2017年8月1日、NVM Express(NVMe)に準拠したPCI Express(PCIe)接続型ソリッドステートドライブ(SSD)「HGST Ultrastar SN200」シリーズと、12Gビット/秒のSAS接続型SSD「HGST Ultrastar SS200」の出荷を国内企業向けに開始した。
HGST Ultrastar SN200シリーズは、四日市工場で生産したNAND型フラッシュメモリやアプリケーション高速化技術を搭載したSSDだ。そのため、従来品の2倍以上となる最大120万IOPSのランダム読み取り性能を発揮できる。読み書き混合(70%/30%)性能は最大58万IOPSとなる。
WDによると、HGST Ultrastar SN200シリーズは仮想化基盤、データベース、クラウド環境などのデータ集約型アプリケーションやワークロードの高速化に最適だという。
同シリーズはPCIe Gen3やNVMe1.2に対応。PCIeアドインカード(AIC)の「HGST Ultrastar SN260」と、2.5インチスモールフォームファクター(SFF)の「HGST Ultrastar SN200」の2製品がある。容量は800Gバイトから、従来品の2倍となる最大7.68Tバイトまで用意されている。
一方、HGST Ultrastar SS200は、2.5インチSFFで提供されるSAS接続型SSDだ。容量は400Gバイトから7.68Tバイトまであり、最大読み出しスループットは1800Mビット/秒。ランダム読み出しでは最大25万IOPS(4KiB)、シーケンシャル書き込みでは最大1000Mビット/秒となる。
WDはHGSTブランドの法人向け製品を扱う販売代理店を通じて、HGST Ultrastar SN200シリーズとHGST Ultrastar SS200を提供するという。販売先としては、データセンター、クラウドサービスプロバイダー、エンドユーザー企業などを想定している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「SSD」の限界超える半導体ストレージ、TEDが高速/低遅延のフラッシュモジュール販売
TEDは、アクセス遅延時間(レイテンシ)が26μs〜30μsと短く、1秒当たりのデータ・アクセス性能を示すIOPSが100万IOPSを超えるほど高い「Fusion-io」の販売を開始した。Intel、3D XPointを用いたSSDを発表
Intelが、不揮発メモリ「3D XPoint」を用いたSSD「Optane SSD DC P4800X」を発表した。64層TLCで1024GB容量M.2 SSDを製品化 東芝メモリ
東芝メモリは2017年5月29日、NVM Express(NVMe)SSDの新製品として、64層積層の3ビット/セル(TLC)の3次元(3D)NAND型フラッシュメモリを用い最大容量1024Gバイトを実現した「XG5シリーズ」のサンプル出荷を開始した。産業向けの3D NAND搭載SSD、ハギワラソリューションズが展示
ハギワラソリューションズは、「第20回 組込みシステム開発技術展(ESEC2017)」で、3D NANDフラッシュメモリを搭載した2.5インチSATA SSDのプロトタイプを展示した。2017年内の製品化を目指すという。課題が残る、クルマ用SSDの熱管理
今回は、「M.2」のSSDの熱管理について解説する。SSDを構成する半導体の温度上昇をシミュレーションしてみると、周囲の温度が25℃と室温レベルでも、半導体チップの温度は90℃前後にまで上昇することが分かった。データセンター/エンタープライズの性能を支えるSSD
今回からはデータセンター/エンタープライズ用のメモリシステムを解説する。データセンターの各クラスタで使われるフラッシュストレージや、サーバ向けとストレージ向けで使われるメモリを紹介する。