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従来型材料を使った強誘電体トランジスタの研究開発(前編)福田昭のストレージ通信(74) 強誘電体メモリの再発見(18)(2/2 ページ)

強誘電体トランジスタ(FeFET)の原理は比較的単純だが、トランジスタの設計と製造は極めて難しい。1990年代前半から開発が続く中、約30日というデータ保持期間を強誘電体トランジスタで初めて実現したのは、日本の産業技術総合研究所(産総研)だった。

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有機高分子の強誘電体トランジスタは耐熱性が大きな課題

 一方、有機高分子の強誘電体材料であるPVDF-TrFEを使った強誘電体トランジスタは、有機基板とシリコン基板の両方で試作された。ただしデータ保持特性は芳しくない。強誘電性を有するトランジスタとして動作を確認するレベルにとどまっている。

 またPVDF-TrFEの場合、耐熱性が250℃と低い。このため、シリコンのCMOSプロセスで不揮発性メモリを実現することは、困難だと考えられている。


有機高分子の強誘電体材料であるPVDF-TrFEを使った強誘電体トランジスタの特性例。出典:NaMLabおよびドレスデン工科大学(クリックで拡大)

次回に続く

⇒「福田昭のストレージ通信」バックナンバー一覧

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