ET2017、IoTの課題を解消する技術に焦点:開催概要を発表
組込みシステム技術協会は2017年9月6日、組み込み総合技術展「Embedded Technology 2017」(略称:ET2017)の開催概要を発表した。
出展者数400社・団体、来場者数2万8000人規模で
組込みシステム技術協会(JASA)は2017年9月6日、組み込みシステム技術に関する総合展示会である「Embedded Technology(エンベデッド・テクノロジー)2017」(略称:ET2017)の開催概要を発表した。会期は、2017年11月15〜17日で、会場は横浜市のパシフィコ横浜。IoT(モノのインターネット)総合技術展「IoT Technology 2017」を併催し、両展示会合わせて、出展者数400社・団体、来場者数2万8000人を見込む。
Embedded Technology、IoT Technologyの両展示会はJASAが主催し、例年11月に実施している。前回、2016年の開催は、415社・団体が出展し、来場者は2万5654人を数えた。今回、2017年開催については、前回並みの出展者数となるが、IoTの普及拡大を背景に、前回を上回る規模の来場者を見込む。
組み込みAI、スマートセンシング、IoT無線、セーフティ&セキュリティ
そうした中で、今回の開催では、IoTが直面する課題を解決するキーテクノロジーに焦点を当てる。ET2017実行委員会委員長を務める山田敏行氏(日新システムズ執行役員)は、「組み込みAI(人工知能)活用、スマートセンシング、IoT無線技術、セーフティ&セキュリティという4つの重点テーマを掲げ、IoTシステム全体を見渡せる展示会にする」と語る。
展示会場では、重点を置く4テーマの展示ゾーンを設ける。また、「Embedded Technology、IoT Technologyの目玉」と位置付ける約120セッションを数える無料カンファレンスでも、4つのテーマそれぞれの専門トラックを新設する。山田氏は「エッジでのAI活用に対して注目が高まっている。ET2017は、データをどうエッジで処理し、クラウドにどのようにデータを上げていくかを見せる展示会。また、データの共通化やデータ流通についても発信していく展示会になる」とする。
基調講演は、7つの講演テーマを設定し、デンソー技術開発センター専務役員の加藤良文氏やKDDI総合研究所所長の中島康之氏ら13人の講演者を招く。特別講演では、経済産業省情報産業課課長の成田達治氏、東洋大学情報連携学部学部長の坂村健氏、慶應義塾大学SFC研究所上席所員の斉藤賢爾氏が登壇する。
その他、イベントとして、出展企業の技術、製品サービスを表彰する「ET/IoTアワード」やETロボコンチャンピオンシップ大会なども実施する。なお、展示会入場料は1000円だが、来場事前登録および、招待状持参の場合、入場無料となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「AIは最も破壊的な技術領域に」 Gartnerが分析
Gartner(ガートナー)は、「先進テクノロジーのハイプサイクル:2017年」を発表した。この中で、今後10年にわたってデジタルビジネスを推進する3つのメガトレンドを明らかにした。“IoT熱”は一段落? 本命はAIか
「CES 2017」の開催まで約2週間となった。世界最大規模のコンシューマー・エレクトロニクスの展示会における、2017年の注目株は何だろうか。AIへの熱視線続く、推論エンジンの需要が高まる見込み
AI(人工知能)に対する注目度の高さは、2017年も続くようだ。2017年は、ディープニューラルネットワークの実現に向けて、より高性能な推論エンジンの需要が高まると専門家は指摘している。応用例で見る、ルネサスの組み込みAI
AI(人工知能)機能を持つ組み込み機器の登場が、スマートな社会を身近なものとする。ルネサス エレクトロニクスはセキュアで自律的に動作する組み込み機器を開発するための「e-AIソリューション」を提案する。会場で要チェック「ET/IoTアワード」受賞社決定
優れた組み込み技術や製品、ソリューション、サービスに対して表彰する「ET/IoT Technologyアワード」の受賞社を組込みシステム技術協会が発表。2016年11月16日から開催される「組込み総合技術展 Embedded Technology 2016/IoT Technology 2016」の各出展社ブースで展示される。ETとIoT技術を融合、新たな成長と価値を創出
組み込み総合技術展「Embedded Technology 2016(ET2016)」と、IoT(モノのインターネット)総合技術展「IoT Technology 2016」がことしも同時開催される。組み込み技術とIoT技術の融合によってビジネスイノベーションを巻き起こそうとしている。