PCIe Gen4試験システム、オールインワンで提供:アンリツとテレダイン・レクロイ
アンリツとテレダイン・レクロイ・ジャパンは、高速バスインタフェース「PCI Express 4.0(PCIe Gen4)」に関する試験を自動で行えるシステムを提供する。
次世代PCIe Gen5にも容易に対応可能
アンリツとテレダイン・レクロイ・ジャパンは2017年9月、高速バスインタフェース「PCI Express 4.0(PCIe Gen4)」に関する試験を自動で行えるシステムを提供するため協業すると発表した。
両社は協業に基づき、アンリツ製のビット誤り率(BER)測定器「シグナルクォリティーアナライザー−R(SQA-R) MP1900A」と、テレダイン・レクロイ製のデジタルオシロスコープ「LabMaster10Zi-A」および、「QPHY-PCIe-Tx-Rxソフトウェア」を統合した試験システムを提供していく。
この試験システムを用いると、PCIe Gen4の電気的特性試験や物理層のプロトコル解析、送信機、受信機および、リンクイコライゼーシャンなどに関するコンプライアンステストを自動で行うことができる。物理帯域は32Gビット/秒まで拡張することが可能なため、次世代の「PCIe Gen5」にも、投資コストを抑えながらいち早く対応することができるという。
アンリツのSQA-R MP1900Aは、32.1Gビット/秒までのビットレートをカバーしており、高い精度でリンクトレーニング、イコライゼーションとリンクトレーニングステータスステートマシン(LTSSM)解析を行うことができる。また、10タップのエンファシス付きパルスパターンジェネレーターや、クロックリカバリー付きエラーディテクター、12dBのコンティニュアスタイムリニアイコライザー(CTLE)、リンクネゴシエーション機能などを搭載している。
一方、テレダイン・レクロイのLabMaster10Zi-Aは、25GHzの帯域を備えており、次期シリアル規格の32Gビット/秒をはじめとする高速規格にも対応できるよう、帯域のアップグレードが可能だという。また、QPHY-PCIe-Tx-Rxソフトウェアを組み合わせることによって、SQA-R MP1900Aと連動して、PCIe Gen4に関する試験を自動で行うことができる。
アンリツは、2017年10月12日に東京、10月16〜17日に台湾でそれぞれ開催される「PCI-SIG Developers Conference Asia-Pacific Tour 2017」の会場で、PCI Express 4.0のレシーバーテストソリューションを展示する予定である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- アンリツのWLAN測定器、実動作状態で評価
アンリツは、「IEEE 802.11ac」対応機器のRF送受信特性を、実動作状態で測定できるWLAN測定器を発売した。 - USB PDとType-Cの規格適合試験、1台で対応
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、USB 3.1プロトコルアナライザー「Voyager M310P」を発表した。1台でUSBパワーデリバリー(PD)とType-Cのコンプライアンステストに100%対応することができるという。 - 高分解能オシロなどで、省電力化設計を支援
テレダイン・レクロイ・ジャパンは、「TECHNO-FRONTIER 2017(テクノフロンティア2017)」で、電源制御ICなどの評価とデバッグに関するソリューションを紹介した。 - 第4世代シリアル規格に理解があるBERT
テクトロニクスは2017年2月、SAS4やPCI Express 4.0などの最新シリアルインタフェース規格のレシーバーテスト用の新しいビットエラーレートテスター(BERT)を発表した。リンクイコライゼーションなどプロトコルハンドシェイクをBERTで行える機能を備える。