検索
連載

ISSCC技術講演の初日午後ハイライト(その1)、プロセッサとアナログの最先端技術福田昭のデバイス通信(126) 2月開催予定のISSCC 2018をプレビュー(2)(2/2 ページ)

「ISSCC 2018」技術講演の初日(2018年2月12日)。午後のハイライトは、最先端のプロセッサおよびアナログ技術の論文発表だ。プロセッサでは、IntelやIBM、AMDが、アナログ技術ではQualcommやMediaTekが、それぞれの研究成果を披露する。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

低ひずみのオーディオ用D級アンプ

 セッション3の「アナログ技術」でも、優れた研究成果の発表が相次ぐ。オーディオ用D級アンプ回路の開発成果である。D級アンプは従来のリニアアンプに比べ、高いエネルギー効率を有する。ただしひずみが大きかった。最近では、リニアアンプに近い低ひずみのD級アンプを実現できるようになってきた。

 Qualcommは、出力が2×20Wと大きくTHD+N(全高調波ひずみ+雑音)の最小値が0.0013%、フルパワーで0.006%と小さなオーディオ用D級アンプを発表する(講演番号3.4)。帰還回路は参考値と出力値の誤差信号を処理するだけである。

 MediaTekは、出力が3.15Wで、THD+Nが0.0004%(−108dB)と極めて小さなオーディオ用D級アンプを報告する(講演番号3.5)。信号対雑音比(SNR)は112dBと高い。ネガティブ出力コモンモード注入技術と伝達コンダクタンス雑音除去技術を駆使した。


2月12日(月曜日)午後の注目講演(その2)。セッション3(アナログ技術)から(クリックで拡大)

次回に続く

⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る