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NEDO、AIエッジ・次世代コンピューティング事業を開始「日本情報産業の再興を目指す」(2/2 ページ)

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2018年4月20日、「AIチップ・次世代コンピューティングに関する研究開発事業」を新たに開始すると発表した。同事業により、AIエッジチップや次世代コンピューティング分野で国内の研究開発を促進し、日本の情報産業再興を目指すという。

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AIエッジチップは5年で10倍の電力効率向上を目指す

 「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発事業」で、今回公募が開始された研究開発項目「革新的AIエッジコンピューティング技術の開発」は、エッジデバイスでのAI処理を実現するための小型、省エネルギーと高度演算処理能力を両立した専用チップと、それを用いたコンピューティング技術に関する技術開発が主な事業内容だ。また、エッジコンピューティングにおけるセキュリティ基盤技術の開発も実施するとしている。

 本項目は、2018年度から2022年度までを事業期間とし、2020年度に中間目標、2022年度に最終目標を設けている。中間目標では本開発成果を組み込んだ要素技術を検証またはシミュレーションによって、電力効率が事業開始時点の技術と比較して10倍以上となる見込みを示し、最終目標では本開発成果を組み込んだシステムレベルでの検証で、電力効率が10倍以上になることを示すとする。

 特に本公募では、演算処理の軽量化組み込み技術、リコンフィギュラブルデバイスや不揮発性素子などの活用、エッジコンピューティングアルゴリズム技術が重点課題として設定されている。


NEDOが例示する重点課題群(クリックで拡大) 出典:NEDO

 事業1件当たりの限度額は、研究開発枠が年間3億円以内、先導調査枠が年間2000万円以内と予定する。2018年6月5日まで公募を受け付け、同年7月下旬に委託先を決定および公表し、同年9月ごろに契約を行うとしている。

 「次世代コンピューティング技術の開発」や「AIチップに関するアイディア実用化に向けた開発」など、その他の研究開発項目については今後公募を開始する予定だ。

 NEDOは、研究開発以外の面でも本事業に参画する中小ベンチャー企業へ専門家を派遣し、技術や経営、事業遂行面で各種アドバイスを行うという。また、AIチップや次世代コンピューティング技術に関する日本の競争力向上を図るべく、AIチップコンテストの開催や人材育成に取り組むとしている。

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