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埋め込みMRAMのメモリセルと製造プロセス福田昭のストレージ通信(106) GFが語る埋め込みメモリと埋め込みMRAM(6)(2/2 ページ)

今回は、ロジックへの埋め込みに向けたMRAMのメモリセルと製造プロセスについて解説する。

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配線工程の途中でMTJを形成してCMOSロジック互換を維持

 それでは、多層配線の途中で磁気トンネル接合(MTJ)を形成する工程を少し説明しよう。CMOS構造のトランジスタを形成し、多層配線を第5層(M5)まで製造する。ここからMTJの工程が始まる。

 始めは、MTJの下層電極(ボトム電極(BE))を形成する。それから磁性層を含めたMTJの製造に入る。磁性層やトンネル絶縁膜層などを成膜し、熱処理とパターニング(リソグラフィとエッチング)を実施する。そしてMTJを保護するキャップ用絶縁膜を成膜し、平坦化を施す。最後に上層電極(トップ電極(TE))を形成する。

 その後は、第6層の配線(M6)工程、アルミニウムのパッド形成、ワイヤボンディング、磁気シールド構造を備えたパッケージングへと進む。


埋め込み用MRAMにおける磁気トンネル接合(MTJ)の製造工程。左は磁気トンネル接合(MTJ)の断面を電子顕微鏡で観察した画像と、MTJを形成した多層配線の断面を電子顕微鏡で観察した画像。第5層金属配線(M5)と第6層金属配線(M6)の間にMTJを挿入している。右は磁気トンネル接合(MTJ)を製造する工程のフローチャート。出典:GLOBALFOUNDRIES(クリックで拡大)

次回に続く

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバー一覧

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