2018年3月期【半導体商社】業績まとめ:23社中19社が増益達成
EE Times Japanではこのほど、半導体、電子部品などを取り扱う国内半導体/エレクトロニクス商社の2018年3月期業績をまとめた。2018年3月期業績を発表した上場するエレクトロニクス商社23社のうち19社が前年比増収を達成。営業利益では、23社中21社が前年比増益となり、2018年3月期は多くのエレクトロニクス商社にとって、回復、成長の1年となった。
EE Times Japanではこのほど、半導体、電子部品などを取り扱う国内半導体/エレクトロニクス商社の2018年3月期業績をまとめた。2018年3月期業績を発表した上場するエレクトロニクス商社23社のうち19社が前年比増収を達成。営業利益では、23社中21社が前年比増益となり、2018年3月期は多くのエレクトロニクス商社にとって、回復、成長の1年となった。
2019年3月期業績まとめはこちら⇒2019年3月期 国内半導体商社 業績まとめ
今回集計対象とした株式上場する主な国内半導体/エレクトロニクス商社23社の中で最も売上高規模が大きかったのは、マクニカ・富士エレホールディングス。サーバ、ストレージシステム向けのフラッシュメモリ需要が大きく拡大した他、産業機器市場向けも半導体工場の新設などに伴う需要増などで好調に推移し、前年比26%の増収を達成し、売上高は初めて5000億円の大台を突破した。
最も増収幅が大きかったのは、バイテックホールディングスで、前年比33.9%の大幅増収を記録した。「デバイス事業、環境エネルギー事業、調達事業ともに売り上げが拡大した」とし、デバイス事業ではスマートフォン向けイメージセンサーをはじめ、サーバ/TV向けメモリなどで大きく売り上げを伸ばした。
前年比28%増を上回る増収となった丸文も、DRAM、NAND型フラッシュなどのメモリ製品の需要拡大を増収要因の1つに挙げるなど、好調だったメモリ需要が多くの国内エレクトロニクス商社を潤した。
会社名 | 売上高 | 営業利益 |
---|---|---|
マクニカ・富士エレホールディングス | 5040.85(26.5) | 151.63(44.8) |
丸文 | 3475.08(28.4) | 37.71(30.8) |
UKCホールディングス | 3014.49(10.1) | 43.84(-) |
リョーサン | 2540.77(16.5) | 56.65(21.6) |
菱電商事 | 2364.94(7.9) | 50.78(86.0) |
加賀電子 | 2359.21(3.8) | 81.19(18.0) |
トーメンデバイス | 1975.69(26.1) | 25.98(107.5) |
エレマテック | 1962.38(▼3.3) | 64.80(19.9) |
バイテックホールディングス | 1858.83(33.9) | 31.30(12.6) |
立花エレテック | 1783.24(11.3) | 63.95(23.6) |
東京エレクトロンデバイス | 1598.41(21.2) | 27.55(65.5) |
三信電気 | 1572.57(▼6.2) | 17.63(119.3) |
サンワテクノス | 1467.59(25.9) | 41.35(37.2) |
伯東 | 1375.78(7.8) | 37.10(79.3) |
新光商事 | 1279.26(13.8) | 34.35(60.9) |
カナデン | 1220.58(▼0.8) | 47.55(9.8) |
萩原電気ホールディングス | 1122.49(10.3) | 36.31(17.1) |
エクセル | 1004.25(1.7) | 14.33(▼18.6) |
ルネサスイーストン | 816.16(5.2) | 19.9(70.3) |
たけびし | 770.62(8.1) | 33.49(31.9) |
協栄産業 | 548.34(2.7) | 1.82(▼29.5) |
イノテック | 287.35(▼0.4) | 12.44(24.5) |
高千穂交易 | 195.7(2.8) | 6.63(32.6) |
(2018年6月20日現在、EE Times Japan編集部調べ) |
2019年3月期の業績予想については、業績予想を発表した22社(加賀電子は未開示)中、18社が増収を見込み、2018年3月期に続いて好調さを維持する見通しとなっている。また営業利益ベースでは20社が増益を見込んでいる。
なお、経常損益、純損益を含めた2018年3月期通期業績および、2019年3月期通期業績予想、2018年3月期以外の決算期を採用する主な国内半導体/エレクトロニクス商社の直近の業績をまとめた一覧表は、下記からダウンロードできる(ダウンロードには、EE Times Japan読者登録【無料】および、ログインが必要です)。
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