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インタビュー

嫌われ者の“EOL品供給”を使命とするRochesterインタビュー(2/3 ページ)

誰もが嫌う“EOL品の供給”を使命にしている企業がある。Rochester Electronics(ロチェスター・エレクトロニクス)だ。70社以上の半導体メーカーから承認を得て、EOL品、またはEOL品を製造する権利を買い取り、メーカーや商社に成り代わってEOL品をユーザーに提供している。なぜ、EOL品の供給でビジネスが成り立つのか。どういったビジネス戦略を描いているのか。Rochester Electronicsの日本オフィス代表を務める藤川博之氏にインタビューした。

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変わりつつあるEOL品への意識

EETJ ただ、日本では、Rochesterのビジネスモデルは、まだまだ、なじみが薄いように思えます。例えば、Rochesterが認定を取得している70社に及ぶ半導体メーカーのリストを見ても、日系企業の名前はルネサス エレクトロニクス、リコーなど極わずかです。


Rochester Electronicsが認定を受ける主な半導体サプライヤー (クリックで拡大) 出典:Rochester Electronics

藤川氏 欧米に比べ、日本でのわれわれのビジネスモデルへの理解が進んでいない理由はいくつかある。日本市場では、欧米よりも遅れて事業を展開し始めたために、われわれの認知度が自体が、まだまだ低いということが大きいだろう。

 日本では、EOL品の供給継続、確保をメーカーと商社、ユーザーの3者が押し付け合い、最も立場が弱いところが負担すると形で落ち着いてしまっている。必ずしもそうではないが、大口顧客の場合にはメーカーや商社が負担し、小口の場合は顧客が買い取ったり、EOL品の調達を断念し設計変更を余儀なくされたりというのが実情で、当たり前になってしまっている。

 ただ、メーカー、商社、ユーザーの3者ともに「このままでは、まずい」という危機感が広がってきていることは確かだ。ユーザーは、半導体メーカーの統廃合で被害を受けており、より安定した供給を求めつつある。不採算製品、事業の出口戦略を模索する日本のサプライヤーからの引き合いも着実に増えてきている。

EETJ 日本での事業拡大に向けて、どのような取り組みを行われていますか。

藤川氏 今、日本で取り組むべきことは、4つあると考え、実行している。「セールス強化」「マーケティング強化」「テクニカルサポートの提供」、そして「サプライヤーの開発」だ。

 セールスについては、日本の商習慣に沿って、直販を行わず、代理店経由での販売を行っている。昨今、取扱い代理店の見直しを図り、顧客との接点強化を進めるとともに、Rochesterとして直接、テクニカルサポートを提供できる体制を構築している。一方で、直接接点を持ちにくいブロード市場の顧客に対しては、チップワンストップ、コアスタッフという商社2社と連携し、オンラインでの販売、マーケティング活動を強化している。

EETJ サプライヤー開発については?

藤川氏 具体的な名前は明かせないが、先ほど話した通り、複数のサプライヤーと交渉を進めており、今後、取り扱いサプライヤー数は増えていく見込みだ。

 既に、取り扱いを開始しているサプライヤーについても、連携する領域を拡大させてきている。最近では、マイコン「M16C/32C」をはじめとしたルネサス高知工場(=2018年5月末閉鎖)で製造していた製品の継続供給サポートを開始している。

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