太陽誘電、Bluetooth 5対応の無線通信モジュール:ロングレンジ機能と小型化に対応
太陽誘電は、近距離無線通信規格「Bluetooth 5」に対応した無線通信モジュール製品として、ロングレンジ機能に対応した「EYSKBNZWB」と、小型化を図った「EYSLSNZWW」の2製品を発表した。
さまざまなIoT関連機器に向けて製品を拡充
太陽誘電は2018年9月、近距離無線通信規格「Bluetooth 5」に対応した無線通信モジュール製品として、ロングレンジ機能に対応した「EYSKBNZWB」と、小型形状の「EYSLSNZWW」を新たに発表した。
最新バージョンのBluetooth 5は、Bluetooth 4.2の特長である低消費電力を引き継ぎながら、通信速度を従来の2倍に、あるいは通信エリアを4倍に拡大できるなど、新たな機能をサポートしている。同社は既に、Bluetooth 5対応の無線通信モジュールとして4製品を投入しており、今回は形状や機能面での製品拡充を図った。
EYSKBNZWBは、電波がつながりにくい環境でも、無線通信の接続性を向上させることで通信距離を延ばすことができる。モジュールの形状は15.4×10.0×2.0mmで、容量256kバイトのRAMを内蔵した。動作温度範囲は−40〜85℃である。
EYSLSNZWWは、独自のシールドモールド技術を用いた。これによりモジュール形状を3.25×8.55×1.0mmとし、従来同等品の「EYSLCNZWW」(9.6×12.9×2.0mm)に比べて、体積を9割も小さくしたという。内蔵したRAM容量は24kバイトで、動作温度範囲は−40〜85℃。
新製品は太陽誘電テクノソリューションズで量産を始めた。サンプル価格はそれぞれ3000円。ウェアラブル機器やヘルスケア機器、物流端末など、小型と薄型が求められるIoT(モノのインターネット)機器の無線通信用途に向ける。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- BLE Ver5.0対応のSoC、600mの通信距離を実現
東芝と東芝デバイス&ストレージは、通信距離が長いBluetooth Low Energy Ver.5.0規格に準拠したSoC(System on Chip)を開発した。 - エルナー買収の太陽誘電、さらに投資拡大へ
太陽誘電は2018年5月11日、東京都内で決算説明会を開催し、2018年3月期通期決算および、2021年3月期までの中期経営計画の内容を紹介した。好調なコンデンサー事業のさらなる成長を狙い、今後3年間で1500億円規模の投資を実行するという。 - 太陽誘電、メタル系パワーインダクターに新タイプ追加
太陽誘電は、メタル巻線チップパワーインダクター「MCOIL ME」シリーズとして、さらなる大電流化と低直流抵抗を実現した「Hタイプ」を追加した。 - 厚み0.09mmの極薄MLCCを製品化 ――太陽誘電
太陽誘電は、厚みが0.09mmと極めて薄い積層セラミックコンデンサーを商品化した。同社従来製品に比べて約18%も薄い。 - 次世代パッケージ技術のサンプル試作を開始
太陽誘電とFLEXCEEDは、パワーデバイス向けのワイヤーボンドレスパッケージ技術「Power Overlay(POL)」を用いた製品の事業化を加速するため、POL製品のサンプル試作対応を始めた。 - 電源モジュールを小型、高効率化するパッケージ技術
太陽誘電は「TECHNO-FRONTIER 2018(テクノフロンティア)」(2018年4月18〜20日、幕張メッセ)で、パッケージ技術「Power Overlay(POL)」を紹介した。