ルネサスのISPソリューション、開発期間を短縮:車載カメラシステム向け
ルネサス エレクトロニクスは、MM Solutionsとの協業により、車載スマートカメラシステムの開発を容易に行うことができる「ISP(Image Signal Processor)ソリューション」を開発した。
MM Solutionsとの協業で実現
ルネサス エレクトロニクスは2018年9月、車載スマートカメラシステムの開発を容易に行うことができる「ISP(Image Signal Processor)ソリューション」を発表した。協業するMM Solutions製の自動車用カメラ開発キット(AutoCDK)を活用し、ルネサス製の車載用SoC「R-Car」に内蔵されたISPの設定やチューニングを迅速に行うことができる。
ISPソリューションは、「R-Car V3M」および、「R-Car V3H」をベースとした車載カメラシステムの開発を支援するツールである。これを活用することにより、特定のカメラモジュールに依存しないシステムの開発が容易となる。特定のセンサー用ISPが不要となるため、製品を市場投入するまでの期間を短縮することが可能で、システムコストの削減にもつながるとみている。
SoC(System on Chip)は複数カメラ用途にも活用できる画素処理能力を備え、業界最高レベルのセンサー解像度に対応するという。高い画質を実現するために、シェーディング補正機能やローカルおよび、グローバルでのトーンマッピング機能なども統合した。サラウンドビューシステムでは、色や明るさの調整が可能で、複数のカメラを用いる場合でも、個別のカメラパラメーターを一元的に管理できるという。
さらに、AutoCDKを活用することで、自動で画質チューニングを行える。イメージアルゴリズムを追加すれば、自動露出制御や自動ホワイトバランスといった機能も組み込むことが可能となる。
R-Car V3MとR-Car V3Hは、2019年第2四半期(4〜6月)に量産を始める。AutoCDKは、2018年11月より提供する予定である。
ルネサスは、ベルギーのブリュッセルで開催される「AutoSens 2018」(2018年9月17〜20日)のブース内で、R-Car V3MとAutoCDKおよび、ソニー製イメージセンサー「IMX390」を用いて、ISPソリューションのデモを行った。
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