必要なのは“適応力”、Xilinxが7nmプラットフォーム「Versal」を発表:XDF 2018(2/2 ページ)
Xilinxは2018年10月2日(米国時間)、米国カリフォルニア州サンノゼで開催中のユーザーカンファレンス「XDF(Xilinx Developer Forum) 2018」で、同社の新たな製品群「ACAP(エーキャップ):Adaptive Compute Acceleration Platform」(開発コード名Everest(エベレスト))として「Versal」を発表した。【訂正あり】
6つのシリーズで、あらゆるアプリケーションを狙う
Versalでは、主に機械学習の推論を高速に行うことを目的とした「AI Edgeシリーズ」「AI Coreシリーズ」「AI RFシリーズ」と、より汎用的な位置付けとなる「Primeシリーズ」「Premiumシリーズ」「HBMシリーズ」の6種類をラインアップしている。これらのラインアップで、エッジからクラウドまで、あらゆるアプリケーションに対応するのがXilinxの狙いだ。
XDF 2018では、Versalの最初の製品としてPrimeシリーズとAI Coreシリーズの2つが発表された。Primeシリーズは、Versalのミッドレンジ品と位置付けている。特にコネクティビティの用途に最適化したシリーズで、AIエンジンは搭載しておらず、DSPエンジンを搭載している。想定している主な用途は、データセンターネットワークや医療イメージング、ブロードキャストスイッチなど。
一方のAI Coreシリーズは、AIエンジンのみが搭載されている。推論を極めて低遅延で行えることが特長だとする。クラウドやネットワーキング、自動運転といったアプリケーションに適している。
「GoogLeNet(Inception V1)」において推論を行った時のスループットを、「AI Coreシリーズ」、CPU、GPUで比較した(遅延は7ミリ秒以下) 出典:Xilinx(クリックで拡大)
AI Coreシリーズ、Primeシリーズは2019年下半期に出荷を開始する予定で、以降、2020年前半にAI EdgeシリーズとPremiumシリーズ、後半にAI RFシリーズ、2021年にHBMシリーズが順次出荷される予定だ。
Peng氏は、「Xilinxのミッションは、適応力のあるインテリジェントな世界を作り上げることだ」と語った。
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