アルプス電気、静電容量技術で自動操舵を支援:CEATEC JAPAN 2018
アルプス電気は、「CEATEC JAPAN 2018」で、自社の最新デバイス技術を搭載し、自動操舵機能に関する国際基準「R79」に適合するコックピットを想定したデモ展示などを行った。
R79に適合するコックピットを想定
アルプス電気は、「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、千葉・幕張メッセ)で、自社の最新デバイス技術を搭載し、自動操舵機能に関する国際基準「R79」に適合するコックピットを想定したデモ展示などを行った。
安全な車の実現に向けて、完全な自動運転/自動走行を目指した技術開発が進められている。こうした中で、国際的なルール作りが行われている。自動操舵に関するR79でも、低速の自動操舵に関するカテゴリーAから、連続的な自動操舵に向けたカテゴリーEまで、5段階の安全基準を策定している。
この中には、システム動作中に運転者がステアリングを握っているかどうかを検知する機能や、運転中のドライバーを監視する機能、リモコン操作による車両駐車に対応する機能などが規定されている。
ブースでは、乗り込み可能なコックピットを再現し、次世代のステアリングシステムやドライバーモニタリングシステムについてデモ展示を行った。これらを可能にする技術の1つが、静電容量の変化を捉えて位置を検出する技術である。これは既にタッチパネルでも利用されている。
例えば、自動運転から手動運転に切り替えるときに、指や手のひらを感知して、ドライバーがステアリングを握っているかどうかを確認することができる。静電容量技術の感度をさらに高め、窓の開閉をジェスチャー操作で行えることもデモで紹介した。ドライバーの心拍数を測定し、その揺らぎから体調を判断するシステムにも静電容量技術が適用可能だという。
この他、スマートフォンと連動し、社外にいるドライバーと車両との距離を、Bluetoothで正確に測位する技術も開発した。スマートフォンを用いて社外からリモート駐車を行う場合、6m以内で操作するという規定に対応した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- USB Type-C準拠の防水タイプレセプタクル
日本航空電子工業は、「CEATEC JAPAN 2018」で、USB Type-Cに準拠した防水タイプのレセプタクルコネクター「DX07シリーズ」などを紹介した。 - 見えない疲労やストレス度を1分で可視化、村田製作所
村田製作所は、「CEATEC JAPAN 2018」で「疲労ストレス計」を用いて疲労とストレスの度合いを「見える化」するシステムのデモ展示などを行った。 - 全固体電池を用いた環境発電を提案 TDK
TDKは、「CEATEC JAPAN 2018」で、開発した全固体電池「CeraCharge」を応用したエナジーハーベスト(環境発電)ソリューションなどのデモ展示を行った。 - ローム、「地震」と「外来ノイズ」を正しく検知
ロームは、「CEATEC JAPAN 2018」で、地震を正確に検知することができる「地震検知センサーモジュール」や、センサーAFE向けFlexiblePlatform「BD40002TL」などのデモ展示を行った。 - 見える、見えるぞ! 私にもMRで高速道路の内部が!
東日本高速道路(NEXCO東日本)は2018年10月16〜19日に開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2018」(シーテックジャパン/会場:千葉市・幕張メッセ)の「IoT Town」で、MR(複合現実)を用いた保全技術高度化支援ツール「「PRETES(PREservation TEchnical Suppoert:プレテス)シリーズ」のデモを披露した。 - 時計作りで培った技術をIoTに、エイブリック
エイブリックは2018年10月16〜19日に開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2018」で、新たな検知方式を採用した「ZCL(Zero Crossing Latch)ホールIC」をはじめ、時計の開発で培ってきた技術を生かしたデモを展示した。