パナソニックの意外な資産、体にかかる負担を可視化するツール:他社からも依頼が来る(2/3 ページ)
パナソニックは、同社の100周年を記念して開催している全社ユーザーイベント「CROSS-VALUE INNOVATION FORUM 2018」(2018年10月30日〜11月2日、東京国際フォーラム)で、未来の暮らしや社会に向けたテクノロジーを紹介する総合展示を行っている。
空港内の人と物の移動がラクに
空港や街中に使う技術を展示する「CITY ACTIVATION」のゾーンでは、電動車椅子の開発を手掛けるWHILLと共同で、空港内の人や物の移動を自動化するモビリティ技術「WHILL NEXT」のデモを行った。独自の制御技術を電動車椅子に搭載し、数台の車椅子を隊列走行させる技術である。電動車椅子の前方には測距センサー(LiDAR)を搭載していて、これによって前を走る車椅子に追従できるようになっている。
パナソニックによれば、WHILL NEXTの実証実験は約2年前から羽田空港で始まっているという。「国内外のさまざまな空港から引き合いはあるが、特に海外の空港からの関心が高い。海外の空港には、PRM(Passengers with Reduced Mobility)と呼ばれる、移動に補助が必要な方へのサポートが義務化されている所も多い。PRM1人に付き、空港やエアラインの職員1人がサポートする必要があるので、人手不足が懸念されている。その解決策としてWHILL NEXTを使ってみたいとの声がある」(パナソニック)
窓口に欲しい! “シースルー”翻訳機
同じゾーンでは、訪日外国人の増加などを見据えた音声翻訳サービスのデモも展示している。マイクに音声を入力すると、シースルーディスプレイに、元の言語の文章と、翻訳後の文章が両方表示される。パナソニックは、マイクに音声を入力するとタブレットの画面に翻訳された文章が表示される「対面ホンヤク」というサービスを展開している。今回展示したデモは、その対面ホンヤクを応用したもの。
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