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TrustZone対応マイコン、声を拾う加速度センサー STが展示ET&IoT Technology 2018(2/2 ページ)

STMicroelectronics(日本法人:STマイクロエレクトロニクス)は2018年11月14〜16日の会期で開催されている展示会「ET&IoT Technology 2018」(会場:パシフィコ横浜)で、IoT(モノのインターネット)におけるエッジ端末の高機能化、高性能化を実現する各種製品、技術の展示を行っている。

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3軸MEMS加速度センサーによる音声検出


3軸MEMS加速度センサーによる音声検出ソリューションの説明パネル (クリックで拡大)

 3軸MEMS加速度センサーによる音声検出ソリューションは、声で振動する耳付近の骨を加速度センサーで計測し“声を拾う”仕組み。骨を振動させて音を伝える「骨伝導スピーカー」に対し、「骨伝導マイク」と言える。この加速度センサーによる音声検出の利点は、骨伝導スピーカー同様、ノイズに強いこと。声の振動を直接検出するため、周囲の雑音の影響を受けない。「一般的なマイクでは、複雑なノイズキャンセリング処理が必要で、雑音が大きければ除去しきれない。加速度センサーによる音声検出ではあれば、複雑なノイズキャンセリング処理を行わなくても、声を検知できる」(説明員)とする。

 なお、一般的なMEMS加速度センサーでは「信号帯域幅が1500Hz程度であり、帯域幅が2000Hz程度ある人間の声の検出には対応できず、加速度センサーによる音声検出は実現されてこなかった」(説明員)という。そうした中で、STMicroelectronicsは、音声検出用途向けに特化し、信号帯域幅2340Hzという広帯域幅を実現する3軸MEMS加速度センサー「LIS25BA」を製品化。マイクの必須インタフェースであるTDMを備え、加速度センサーながらマイクとして、オーディオコーデックに直結できるようになっている。

 この3軸MEMS加速度センサーによる音声検出ソリューションで検出できる音声の音質は「最低限の帯域幅しか備えていないため、アナログ電話並み」という。そこで、STMicroelectronicsでは、音波を取得するMEMSマイクとMEMS加速度センサーを組み合わせ、ノイズに強く、かつ、高音質で音声を取得できるソリューションを用意している。

スマートインダストリーソリューションのデモ動画。3軸MEMS加速度センサーによる音声検出ソリューションを活用し、音声コマンドで、工場の製造ラインを操作。製造ラインにはニューラルネットワークを組み込んだSTM32マイコンで外観検査を実施。製品に見立てたキューブを識別し、製品種(にんじんとりんご)と正常/不良を見分けた。

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