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エッジ推論を意識、組み込みプロセッサ「i.MX 8M Nano」14nm FinFETを採用した第2弾(2/2 ページ)

NXP Semiconductorsは、組み込み技術の展示会「embedded world 2019」で、14nm FinFETプロセスを採用した第2弾組み込みプロセッサ「i.MX 8M Nano」や、車載用ゲートウェイに向けたチップセットを発表した。

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サービスに特化した車載用ゲートウェイに向けたチップセット

 この他、NXPは車載グレードのネットワークプロセッシングチップセット「MPC-LS」も発表した。同チップセットは、既存のNXPの車載マイコン「MPC5748G」と、ネットワーキングプロセッサ「LS1043A」を、1パッケージに収めたもの。NXPのAutomotive Microcontrollers and Processors担当プロダクトラインマネジメントディレクターを務めるBrian Carlson氏は、「このチップセットによって、車内に『Service-Oriented Gateway(サービスに特化したゲートウェイ)』と呼ぶ新しいタイプのゲートウェイを実現できる」と語る。

 Carlson氏によると、Service-Oriented Gatewayは、車載アプリケーションやサービスを提供するための集約型コンピュータだという。具体的には、車載ソフトウェアのOTA(Over-The-Air)アップデートを行うサービスや、クルマの自己診断を行うサービス、カーシェアリングのサポート機能を提供したり、車載データの分析を行ったりするゲートウェイだという。

 Carlson氏は、「Service-Oriented Gatewayは、いわば“自動車でのエッジコンピューティング”のようなもの。実現するには、高い演算能力とネットワーキング性能が必要だ。同ゲートウェイに要求される性能を満たすために、チップセットを開発した」と語る。MPC-LSを使うことで、MPC5748GとLS1043Aを個別に使って設計するよりも、容易にService-Oriented Gatewayを設計できるとCarlson氏は述べる。

 embedded world 2019では、パートナー企業のAirbiquityと共同で、MPC-LSのデモを行った。MPC-LSの評価ボードに、AirbiquityのOTAソフトウェア「OTAmatic」を統合し、カーナビゲーションの地図がOTAで最新版にアップデートされる様子を示した。

左=地図の情報などがOTAでアップデートされている/中央=最新版へとアップデートされた地図/右=デモに使用した評価システムの外観(クリックで拡大)

NXPのBrian Carlson氏
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