ジャパンマテリアルが北上事業所を開設:「東芝メモリ岩手を全力で支援」
ジャパンマテリアルは2019年4月25日、東芝メモリ岩手への材料供給拠点などの施設として北上事業所(岩手県北上市)を開設。同日に開所式を開催した。
「東芝メモリ岩手のサポートに全力を尽くす」
ジャパンマテリアルは2019年4月25日、東芝メモリ岩手への材料供給拠点などの施設として北上事業所(岩手県北上市)を開設。同日に開所式を開催した。
北上事業所は、東芝メモリ岩手へ特殊ガスや薬液などを供給する供給基地、特殊ガス供給装置の製造、半導体製造装置のメンテナンスのための拠点となる。敷地面積は1万6500m2で、事業所建屋の延床面積は9276m2。事業所内には、特殊材料ガスのボンベの保管庫、薬液の保管倉庫、メモリ工場に設置するガスの供給装置や配管を作り込むためのクリーンルーム(広さ、880m2)を設けた。
さらに、同事業所内に、半導体製造装置メーカーのラムリサーチが北上サービスセンサーを開設した。
なお、ジャパンマテリアルは現在、北上事業所の他、既存の北上事務所を構えており、それら2拠点を中心に北上地区では約60人が勤務している。
最大180人の従業員が常駐へ
開所式に登壇したジャパンマテリアル社長の田中久男氏は、「北上事業所には最大で180人の従業員を常駐させる予定だ。東芝メモリ岩手のサポートに全力を尽くす」と強調した。ラムリサーチ社長の大和田伸郎氏は、「ジャパンマテリアルとはこれまで段階的に協業体制を強化し、今回、北上事業所内に、当社の北上サービスセンターを開設するに至った。東芝メモリにとって、北上市の新製造棟は一大プロジェクトであり、今後の成長のカギを握る拠点。それを肝に銘じて、全力でサポートする」と語った。
開所式のテープカットには、ジャパンマテリアル社長の田中氏、ラムリサーチ社長の大和田氏、東芝メモリ 経営企画部長の伊藤雄介氏、東芝メモリ岩手社長の米倉明道氏、岩手県副知事の保和衛氏、北上市市長の高橋敏彦氏の他、釜石市長の野田武則氏が参加した。ジャパンマテリアルによると、同社はガスの荷揚げをするために釜石港を利用すべく、釜石市とプロジェクトを進めているという。
東芝メモリ岩手は、東芝メモリが100%出資する子会社として2017年12月に設立。現在、北上市に建設中のNAND型フラッシュメモリの新製造棟は、2019年秋の完成を見込んでいる。
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