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ダイアログ、低ノイズでPSRR性能が高い電源ICクリーンな電源を供給

Dialog Semiconductor(ダイアログ・セミコンダクター)は、出力電圧ノイズが極めて小さく、PSRR(電源電圧変動除去比)性能が高いプログラマブルマルチチャンネルLDO(低飽和型)レギュレーターIC「SLG51000」を発表した。

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スマートフォン用カメラの高画質要求に応える


SLG51000の外観

 Dialog Semiconductor(ダイアログ・セミコンダクター)は2019年5月15日、出力電圧ノイズが極めて小さく、PSRR(電源電圧変動除去比)性能が高いプログラマブルマルチチャンネルLDO(低飽和型)レギュレーターIC「SLG51000」を発表した。高画質を追求するスマートフォン用イメージセンサーなどの用途に向ける。

 ダイアログは2017年11月に、CMIC(Configurable Mixed-signal ICs)に強みを持つSilego Technology(シレゴ・テクノロジー)を買収した。ダイアログ日本法人の社長を務める井口駿浩氏によれば、「新製品は、両社の技術を融合させた初めての製品になる」という。その技術とは、Silegoが保有する「GreenPAK」と呼ぶコントロールIC技術と、ダイアログが強みとするパワーIC技術である。

 SLG51000は、1MHz当たり73dBという業界最高レベルのPSRRを実現した。出力電圧ノイズも10μVと極めて低い。ダイアログのコンフィギュラブルミックスドシグナル事業部でマーケティング担当バイスプレジデントを務めるJohn McDonald氏によれば、「PSRRを20dB改善すると性能は10倍よくなる。SLG51000は、他社同等製品に比べて70〜80倍も優れていることになる」と話す。高画素化が進むイメージセンサーに対し、ノイズが少ないよりクリーンな電源供給を可能にする。


左からJohn McDonald氏と井口駿浩氏

 SLG51000は、7チャンネル分のLDOレギュレーターを内蔵している。出力電流が最大800mAのLDOレギュレーターを2チャンネル、最大500mAのLDOレギュレーターを3チャンネル、最大475mAのLDOレギュレーターを2チャンネルという構成である。「電力効率だけ見ればDC-DCコンバーターICが優れている。SLG51000がターゲットにしている用途の1つは、低ノイズで高画質を追求するハイエンドスマートフォン向けイメージセンサーである。カメラモードを常時利用するケースは少ない。この時はシャットダウンモードに切り替えると、LDOレギュレーターの消費電流は1μA未満で済む」と強調した。


SLG51000の特長と回路ブロック図 (クリックで拡大) 出典:ダイアログ

 また、SLG51000は、同社から無償で提供されるGUIベースの開発ソフトウェアを用い、電源シーケンス、フォールトシグナリング、入力コンディショニングなどの機能を、容易にカスタマイズすることができる。

 SLG51000は、既にサンプリング品の提供を始めている。2019年下半期より商用生産に入る予定だ。具体的な価格は明らかにしなかったが、競合の同等製品と同等レベルを想定している。パッケージは外形寸法が1.675×2.075mmのWLCSPで供給する。

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