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村田製作所、容量が大きい全固体電池を開発:2020年度中に月10万個で量産
村田製作所は、電池容量が最大25mAhと業界最高レベルの全固体電池を開発した。ウェアラブル機器やIoT(モノのインターネット)機器などの用途に向ける。
容量は2mAhから25mAh、表面実装にも対応
村田製作所は2019年6月、電池容量が最大25mAhと業界最高レベルの全固体電池を開発したと発表した。ウェアラブル機器やIoT(モノのインターネット)機器などの用途に向ける。
開発した全固体電池は、縦と横の寸法がそれぞれ5〜10mm、高さが2〜6mmで、容量は2mAh〜25mAh(25℃)を実現、これまで公表されている全固体電池に比べると極めて大きい。定格電圧は3.8Vである。電解質に酸化物セラミックスを用いており、「熱に強く、燃えない」特性を実現した。表面実装にも対応する。
開発した全固体電池は、同社野洲事業所(滋賀県野洲市)で生産する。2020年度中には月10万個規模で量産する予定である。
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