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DRAM価格、2019年に40%下落と予測、Yole2020年からは好転の見通し(2/2 ページ)

フランスの市場調査会社Yole Développementは6月、最新のメモリ市場に関する予測を発表した。同社は、2018年から続くメモリの供給過剰によって、「DRAMの価格が2019年に40%下落する。2020年までに再び上昇することはないだろう」としている。

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中国参入の動き、新たな市場集中を引き起こす可能性

 Yole Développementは、メモリ市場への中国企業の参入が、「長期的に見ると、市場集中の新たな動きを引き起こす可能性がある」と指摘している。

 中国では、政府や地方自治体が、国内の半導体メモリエコシステムを開発するため、多くの民間企業と提携し、数十億米ドルを投資している。NANDについては、Yangtze Memory Technologies(YMTC)が、政府の投資ファンドからの多額の資金援助と先んじた研究開発、製造によって、「中国の有名なメモリメーカーの中で最も成功する可能性がある」としている。同社の「Xtacking」技術をベースとした、64層3D NANDデバイスの量産は、2019年後半に開始される予定だ。

 一方で、DRAMについては、「中国のDRAMはまだ技術開発段階にある。DRAM製造は非常に困難であり、中国が他の業界と同等の競争力を獲得するにはもう少し時間がかかる」という予測を示している。


中国内に拠点を置く、主要な中国内外のメモリメーカー※2019年第1四半期時点(クリックで拡大)出典:Yole Développement

 Yole Développementは、今後数年の間に、米中間の貿易緊張が緩和される可能性に言及し、「メモリのサプライチェーン全体で、中国が主要な企業を買収する新たな機会がひらかれ、半導体メモリ業界における中国の地位を強化する可能性がある」としている。

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