エプソンの音声再生マイコン、12言語に対応:音声データ作成PCツールを拡張
セイコーエプソンは、自社の音声再生マイコンや専用ICに向けた音声データ作成PCツールについて、対応する言語を従来の4言語から12言語に拡張し提供を始めた。
ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語などを追加
セイコーエプソンは2019年7月、自社の音声再生マイコンや専用ICに向けた音声データ作成PCツールについて、対応する言語を従来の4言語から12言語に拡張し提供を始めた。
住宅設備機器や家電製品、健康機器、産業用機器などでは、音声ガイド機能が広く採用されている。セイコーエプソンは、これらの用途向けに音声再生専用回路を内蔵した32ビットマイコン「S1C31D50」や、音声再生専用IC「S1V3G340」を供給してきた。これらの製品では、アメリカ英語、日本語、中国語、韓国語と4言語に対応している。
新たに供給を始める拡張版の音声データ作成PCツールは、従来の4言語にアメリカンスパニッシュ、カナディアンフレンチ、イギリス英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語の8言語を追加、合計12言語に対応することが可能である。話者の声は女性のみだが、声の高低や話すスピードは調整することができる。
このツールを用いると、テキストを入力すれば、文章全体をツール側で理解しながら、品質の高い音声データを生成できる。辞書にない造語や固有名詞などは、発音を編集することができる。また、wavファイル(サンプリング周波数16kHz、モノラルフォーマット)であれば、外部の音声データを取り込んで再利用することや、ツール内に用意した音声と接続して利用することもできる。
この他、ツール上の作成リストをExcelファイルに出力できる。逆にExcelに記述されたテキストデータをツール上に展開すれば、音声データを作成できる。
同社は、S1C31D50やS1V3G340用の評価ボードを用意している。拡張版の音声データ作成PCツールは、これら評価ボードに同梱して無償提供される。
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