Micron、インドにグローバル開発センターを開設:バンガロールに続き2つ目
Micron Technology(以下、Micron)は2019年10月4日(現地時間)、インド・テランガーナ州ハイデラバードにグローバル開発センターを正式に開設した。
Micron Technology(以下、Micron)は2019年10月4日(現地時間)、インド・テランガーナ州ハイデラバードにグローバル開発センターを正式に開設した。Micronによると、新たな開発センターはハイデラバードの技術産業地域(テクノロジーコリドー)の中心に位置し、面積は約3万2500m2。内部には、設計や評価のための専用ラボが6つある。
同拠点では、今後数年間で最大2000人の従業員を採用する計画だ。Micronのプレジデント兼CEOであるSanjay Mehrotra氏は、「ハイデラバードは、人材、環境ともに最高であり、同開発センターはMicronが世界各地に置く開発センターでもトップクラスとなった」と述べた。同社は、インドの人材の多様性が、AI(人工知能)やメモリ技術でのブレークスルーを促進することを望んでいる。
当初Micronは、2019年9月に約4200万米ドルを投じてハイデラバードの拠点を拡張し、同地域にある「Telangana Academy for Skills and Knowledge」の協力の下、若手エンジニアを採用する計画を明らかにしていた。
それに先立ち、同社は2019年4月にカルナータカ州バンガロールにある拠点の面積を拡大した。Micronは、「バンガロールとハイデラバードの2つの拠点によって、Micronの主要な開発拠点の卓越性は完成されたものになる」と主張した。これにより、次世代メモリや高付加価値のストレージソリューションの設計開発が加速されるとする。
ハイデラバードの拠点のオープニングセレモニーには、テランガーナ州政府のIT/産業/市政/都市開発担当大臣であるK.T. Rama Rao氏、「National Institute for Transforming India Aayog」(技術関連の方針やイノベーションを監視する同政府のシンクタンク)でCEOを務めるAmitabh Kant氏、テランガーナ州の首席高官であるSK Joshi氏も出席した。
ハイデラバード開発センターのオープニングセレモニー。左からMicron Foundationのエグゼクティブディレクターを務めるDee Mooney氏、Micron CEOのSanjay Mehrotra氏、人事担当シニアバイスプレジデントのApril Arnzen氏、不揮発性メモリエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントのJeff VerHeul氏 画像:Micron(クリックで拡大)
Mehrotra氏は「ハイデラバードに当社のグローバル開発センターを開設し、エンジニア、研究者、開発者、ITスペシャリストから成るチームを拡大できたことを大変うれしく思う。ハイデラバードの新たなチームメンバーのようなグローバル人材を生かすことで、当社はイノベーションを促進できる上に、次世代メモリ技術の最前線にいることができる」と述べた。
さらに、Micronはオープニングセレモニーで、地元の慈善団体に10万米ドルを寄付したことを明らかにした。この団体では、栄養不良への対策を施すことで、登校する子供の数を増やすことを目指しているという。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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