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モニターしたい物に付けるだけ、IoTモジュールembedded world 2020

TDKは「embedded world 2020」(2020年2月25〜27日、ドイツ・ニュルンベルク)で、間もなく発売予定のIoT(モノのインターネット)モジュールや、オールセラミックの全固体電池「CeraCharge」などを展示した。

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 TDKは「embedded world 2020」(2020年2月25〜27日、ドイツ・ニュルンベルク)で、間もなく発売予定のIoT(モノのインターネット)モジュールや、オールセラミックの全固体電池「CeraCharge」などを展示した。

 IoTモジュールは、2020年6月1日に発売予定の製品。IMU(慣性計測装置)、温度センサー、湿度センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、地磁気センサーなどの各種センサーと、Wi-FiおよびBLE(Bluetooth Low Energy)に対応した通信チップを搭載している。「装置でもドアでも、モニタリングしたい物に取り付けるだけで、温度や湿度などをモニタリングできるようになる。IoT機器のプロトタイプを素早く作れる」(TDK)。価格は未定。TDKは過去4〜5年間で、センサーメーカーを次々と買収し、センサー事業への投資に力を入れている。そうして取得したセンサー技術を「1つのソリューションとして提供したかった」と、TDKの説明員は語る。

左=2020年6月に発売するIoTモジュール(テントウムシが赤ではなく青なのは、TDKのコーポレートカラーにちなんでいる)/右=IoTモジュールでデータを取得している様子(クリックで拡大)

 センサー関連では、2019年10月に発表したTDKミクロナスの3D(3次元)ホールポジションセンサー「HAL 3900」や、2020年1月に、産業用途向けに販売を開始したばかりのIMUシリーズ「IIM-46234」なども展示した。

 HAL 3900は、外乱磁界補正とSPIインタフェースを備えたホールポジションセンサー。3D磁界計測、直線位置検出、360度回転角度検出、外乱磁界補正を行った180度角度検出という4種類の計測を1つのデバイスで実現する。量産は2020年4〜6月の予定だ。

 IIM-46234は、3軸加速度センサーと3軸ジャイロセンサーを搭載した6軸IMU。独自の障害検知機能とリカバリーソフトウェアを組み合わせて、冗長性を実現しているとTDKの説明担当者は述べる。建設機械、農業機器、ロボティクスといった産業用途に向ける。

左=「HAL 3900」を使ったジョイスティックのデモ/右=「IIM-46234」は、建設機械などに取り付け、GPSなどで取得した位置情報と組み合わせることで、正確な位置や姿勢、動作をリアルタイムに検出できるようになる(クリックで拡大)

 CeraChargeはTDKが2017年に発表した、SMD(表面実装)タイプの全固体電池。EIA 1812パッケージ(4.5×3.2×1.1mm)で提供され、定格電圧は1.14V、容量は100μAhだ。充放電サイクルは、条件によっては1000回以上可能。IoT機器やBLEビーコン、エナジーハーベスト(環境発電)といった用途に適している。TDKの説明担当者は「サンプルを大量に出荷しており、顧客からは良いフィードバックを得ている」と述べた。

左=SMDなので電池の配置が容易。リフロー方式のはんだ付けができる/右=CeraChargeを6個搭載している様子(クリックで拡大)

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