ニュース
ASMLが20年Q1の業績発表、売上高減少も受注は堅調:Q2以降の予測は見合わせ
ASMLは2020年4月15日、同年第1四半期(1〜3月期)の業績を発表した。それによると、同四半期の売上高は24億4100万ユーロで、前四半期の40億3600万ユーロから約40%の減少となった。
ASMLは2020年4月15日、同年第1四半期(1〜3月期)の業績を発表した。それによると、同四半期の売上高は24億4100万ユーロで、前四半期の40億3600万ユーロから約40%の減少となった。純利益は3.9億ユーロ、粗利益率は45.1%だった。また、受注額は31億ユーロで、このうち15億ユーロはEUV(極端紫外線)リソグラフィシステム11台分の受注額となっている。
ASMLの社長兼CEOを務めるPeter Wennink氏はプレスリリースで、今回の業績は、顧客先でのフィールドアップグレードの遅延などの理由から、予想範囲の下値近くにとどまったとコメント。新型コロナウイルス(COVID-19)による売上高への影響は、2020年第2四半期以降となる見込みだと述べた。
同氏は「現時点で需要の見通しに変化はなく、2020年において先送りやキャンセルは出ていない」と述べ、ASMLは今までのところ操業を維持できており、受注も堅調だとした。一方で、新型コロナウイルスによるリスクや製造業への影響が不透明なことから、2020年第2四半期および通期における業績予想の発表は控えた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- “アフター・コロナ”の半導体産業を占う 〜ムーアの法則は止まるのか
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響は各方面に及んでいる。もちろん半導体業界も例外ではない。最先端の微細化など次世代の技術開発ができない、製造装置が入手できない――。半導体産業では、これが現在の最大の問題である。本稿では、なぜそうなのか、今後どうなるのかを考察する。 - 高分子電解質のシャボン玉を用い、EUVを発生
東京工業大学の研究グループは、高分子電解質のシャボン玉を用いて、EUV(極端紫外線)を発生させることに成功した。開発した手法は、次世代の6.xnm光源や炭素イオンビーム用のターゲットにも適用することが可能だという。 - 早くもTSMCの代表的なプロセスに? 7nm技術
2019年に発表された多くのSoC(System on Chip)が7nmプロセスを採用している。だが、「7nm」が全て同等というわけではない。本稿では、現在高い評判を得ているSoCについて要約する。下表に、それらのSoCに用いられているプロセスをまとめた。 - スマートカーが200mmファブを進化させる
急速な成長を続ける車載半導体市場によって、200mmウエハー対応工場(=200mmファブ)への需要が拡大、新世代の装置も登場してきました。 - TSMCがEUV適用7nmプロセスを商用化
世界最大のファウンドリーであるTSMCは2019年10月7日(台湾時間)、「業界で初めてEUV技術を商用化」(同社)し、EUVを採用した7nmプロセス「N7+」を発表した。同社は報道向け発表資料の中で、「当社は現在、複数の顧客企業からのN7+プロセスへの需要に対応すべく、生産能力を迅速に拡大しているところだ」と述べている。