OEG、先端FPGAのバーンイン試験サービスを開始:試験時間を従来の3分の2に短縮
OKIエンジニアリング(OEG)は、先端FPGAのバーンイン試験サービスを始めた。信号発生システムを新たに開発したことで、バーンイン試験の時間を従来の3分の2に短縮できるという。
自動運転車などの開発期間短縮を支援
OKIエンジニアリング(OEG)は2020年6月、先端FPGAのバーンイン試験サービスを始めると発表した。信号発生システムを新たに開発したことで、バーンイン試験の時間を従来の3分の2に短縮できるという。
FPGAは、ユーザーが独自に設計した回路を、手元で作り込めるIC。複雑な演算を並列に処理し、大量のデータを高速に実行することができる。このため、需要が拡大している。特に先端FPGAは、気象予測のための画像処理やAI演算処理、自動運転に不可欠な複数カメラの画像処理、さらには5G(第5世代移動通信)や4K/8K画像処理などの用途で採用が増えている。
これらの装置は、過酷な環境で用いられることも多く、高温環境などでもFPGAが正しく動作することを確認する信頼性試験が必要となる。OEGはこれまでも、ICのバーンイン試験サービスを実施してきた。ところが、従来のバーンインシステムは、最大動作信号パターン長が短く信号伝達速度も遅いため、先端FPGAに適用すると試験時間が長くなるなど、課題もあったという。
そこで今回、信号発生システムを新たに開発した。これを搭載したことで、バーンインシステムの信号伝達速度や最大動作信号パターン長は、従来の10倍となった。また、信号伝達コマンドを改良することで、複雑な信号パターンを高速に送信できるという。この結果、バーンイン試験の時間を従来の3分の2に短縮することが可能となった。なお、同サービスの価格は個別見積もりとなる。
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